肥後医育塾公開セミナー

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平成22年度 第3回公開セミナー「消化器のがんについて知ろう」

司会・講師

【司会】
肥後医育振興会常任理事・熊本大学大学院生命科学研究部小児科学教授
遠藤 文夫

    【司会】
    肥後医育振興会常任理事・熊本大学大学院生命科学研究部小児科学教授
    遠藤 文夫

【座長・講師】
熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学教授
馬場 秀夫

演題:《総 論》消化器がんの現状紹介
    【座長・講師】
    熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学教授
    馬場 秀夫

    演題:《総 論》消化器がんの現状紹介
【講師】
熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学講師
渡邊 雅之

演題:《講演1》食道がんって何?
    【講師】
    熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学講師
    渡邊 雅之

    演題:《講演1》食道がんって何?
【講師】
国立病院機構熊本医療センター外科医長
宮成 信友

演題:《講演2》胃がんはどう治す?
    【講師】
    国立病院機構熊本医療センター外科医長
    宮成 信友

    演題:《講演2》胃がんはどう治す?
【講師】
熊本中央病院外科部長
那須 二郎

演題:《講演3》増えている大腸がん
    【講師】
    熊本中央病院外科部長
    那須 二郎

    演題:《講演3》増えている大腸がん
【講師】
熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学講師
森 啓史

演題:《講演4》膵がんを知ろう
    【講師】
    熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学講師
    森 啓史

    演題:《講演4》膵がんを知ろう
【講師】
熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学准教授
別府 透

演題:《講演5》肝がんに対する最新治療2011
    【講師】
    熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学准教授
    別府 透

    演題:《講演5》肝がんに対する最新治療2011
【講師】
熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学診療講師
林 尚子

演題:《講演6》がんの薬物療法
    【講師】
    熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学診療講師
    林 尚子

    演題:《講演6》がんの薬物療法

セミナーの内容

  第42回肥後医育塾公開セミナー「消化器のがんについて知ろう」が2月19日、熊本市のホテル熊本テルサで開かれ、約550人が聴いた。公益財団法人・肥後医育振興会、一般財団法人・化学及血清療法研究所、熊本日日新聞社が主催、県、熊本市、県医師会、熊本大学医学部が後援。
 同大大学院生命科学研究部の馬場秀夫教授が座長を務め、馬場氏を含む消化器系の専門医7人が、がんの現状や治療法などについて解説。「Q&Aコーナー」では7人が登壇し、事前に会場から寄せられた質問に答えた。要旨を紹介する。

約550人が参加した第42回肥後医育塾公開セミナーの会場=熊本市のホテル熊本テルサ

Q&Aコーナー 〜あなたの質問にお答えします〜

胸焼けがしますが、食道がんと関係がありますか。
日本人の食道がんの約95%は胸焼けとは関係ありませんが、欧米で増えている逆流性食道炎には注意が必要です。

ピロリ菌と胃がんの関連性は。
関連はありますが、ピロリ菌に感染して必ず胃がんになるわけではありません。ただピロリ菌は胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因でもあり、適応があれば除菌をお薦めします。

人間ドックで大腸に約5ミリのポリープが3個見つかり、「まだ小さいので1年間様子を見ましょう」といわれました。
一般的に5ミリ以下のポリープにはがんが含まれている可能性が低く、1年間様子を見ても大丈夫だと考えられます。

膵がんの早期発見には、どのようなことを心掛ければよいでしょうか。
膵がんには特徴的な症状はないので、喫煙など幾つかの危険因子を持つ人、糖尿病の急な悪化や急性膵炎を起こした人はぜひ、がん検査を受けてください。

5年ほど前、肝がんを患いましたが、抗がん剤治療を受け、経過は良好です。今後どのようなことに留意すべきですか。
一度がんを発症された方は、5年たっても3〜4カ月ごとの画像診断と、1〜2カ月ごとの採血検査で肝機能と腫瘍マーカーをチェックし続けることが大事です。

妹が昨年、大腸がんの手術を受け、人工肛門を付けました。右肩の下に穴を開け、静脈から抗がん剤を注入しましたが、傷口が膨らんでかぶれ、飲み薬も効かず、病院ではそれ以上のことはしてもらえませんでした。抗がん剤って何なのですか。
一般的に抗がん剤治療では、副作用をうまくコントロールしながら治療を進めなければなりません。もしそれでQOL(生活の質)が落ちるのなら、痛みを和らげるなどの支持療法を強化するという選択肢もあります。患者さんの体の状態に応じた治療を行っていくことが望ましいと考えます。