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肥後医育塾公開セミナー

令和元年度 第1回公開セミナー「食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、じんましん、薬疹」

司会・講師


肥後医育振興会理事長
熊本大学名誉教授
医療法人八代桜十字
丸田病院 院長
西 勝英

【司会】
肥後医育振興会理事
熊本大学名誉教授
くまもと江津湖療育医療センター 総院長
遠藤 文夫


熊本大学大学院生命科学研究部
産科婦人科学講座 教授
熊本大学病院 病院長特別補佐
片渕 秀隆

【座長】
熊本大学大学院生命科学研究部
皮膚病態治療再建学講座 教授
尹(いん) 浩信

演題:座長あいさつ
【座長】
熊本大学大学院生命科学研究部小児科学講座 教授
中村 公俊

演題:座長あいさつ
【講師】
熊本大学大学院生命科学研究部
皮膚病態治療再建学講座
診療助手
本多 教稔

演題:【講演@】アトピー性皮膚炎の新常識
【講師】
熊本大学大学院生命科学研究部
皮膚病態治療再建学講座 助教
青井 淳

演題:【講演A】じんましん 〜知っているようで知らない?〜
【講師】
熊本大学大学院生命科学研究部
皮膚病態治療再建学講座 講師
牧野 貴充

演題:【講演B】薬疹と思った時の対処法
【講師】
熊本地域医療センター
小児アレルギー科 医長
西 奈津子

演題:【講演C】食物アレルギーのファーストステップ

セミナーの内容

 第67回肥後医育塾公開セミナー「食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、じんましん、薬疹〜予防と治療の最前線〜」が7月21日、熊本市中央区のホテル熊本テルサであり、約270人が聴いた。公益財団法人肥後医育振興会、一般財団法人化学及血清療法研究所、熊本日日新聞社主催。
 熊本大学大学院生命科学研究部の尹(いん)浩信教授と中村公俊教授の2人が座長を務め進行。皮膚科と小児科の医師4人による講演の後、質疑応答の時間も設けられ、アレルギー疾患の最新治療や予防、対処法などについて理解を深めた。

皮膚科と小児科の専門医4人が、アレルギー疾患の予防や対処法、最新治療などについて講演した第67回肥後医育塾公開セミナー=熊本市中央区のホテル熊本テルサ
会場からの質問に答える登壇者

Q&Aコーナー

アトピー性皮膚炎の人は白内障になりやすいと聞きました。
白内障は目のレンズが白く濁る病気で、以前はステロイドの外用薬によるものといわれていました。しかし最近になって、目の周りの皮膚の炎症や目を引っかくことによる刺激が白内障を引き起こす原因だと分かりました。白内障を合併しないよう、アトピー性皮膚炎の人は、ステロイドの外用薬や免疫抑制の外用薬を使って目の周りの皮膚の炎症を抑えることが大切です。緑内障の場合はステロイド外用薬との関連性が報告されています。目の周囲の症状がある人は眼科も受診してください。(本多)

じんましんが出るようになって3年たちますが、なかなか治りません。
慢性のじんましんの治癒までの期間は、おおむね2〜6年と報告されています。じんましんの原因を突き止めることは難しいですが、日誌などを付けて自分の状態を確認し、治療によって良い状態を保ちながら、生活の質を落とさないように過ごしてもらえればよいと思います。(青井)

以前、蜂に刺されてアナフィラキシーショックを起こしたことがあります。今後は、麻酔薬や風邪薬でも強いアレルギー反応を起こしますか。
蜂の毒は毒性が強いので、血圧の低下や意識障害など全身性の症状を引き起こすことがあります。ただ、蜂に対する強いアレルギー反応があっても、麻酔薬や解熱鎮痛薬を使うことはできます。アレルギーの症状は人それぞれで、通常、何か一つの薬に対してアレルギーがある場合、別の薬にもアレルギー反応が出やすいわけではありません。注意が必要な点として、種類や構造が似た薬ではアレルギー反応が出ることがあります(交差反応)。従って、病院ではいつ、どの薬で、どのような症状があったかを正確に伝えることが大切です。(牧野)

妊娠中に卵や牛乳を多く摂取すると、胎児に悪影響がありますか。その他、アレルギー予防のために食べない方がよい食品はありますか。
私は「普通にバランスの良い食生活をしてください」とお話ししています。以前は、妊娠中にアレルギーを起こしやすい食品を避けるとアレルギーを予防できるという話もありましたが、妊娠中に除去をしても「なる人はなる、ならない人はならない」ようです。まだ確定的な結論は出ていませんが、除去することでかえって食事に偏りが出たり、ストレスを感じたりすることの方が問題かもしれません。予防という観点から考えると、生まれてからのスキンケアが、より重要だと思います。(西)