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【司会】 肥後医育振興会副理事長熊本大学名誉教授 片渕秀隆 氏 |
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【座長】 地域医療機能推進機構人吉医療センター院長 薬師寺俊剛 氏 演題:座長挨拶 |
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【講師】 熊本大学病院感染制御部 部長 中田浩智 氏 演題:【講演1】新興・再興感染症とは? |
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【講師】 地域医療機能推進機構人吉医療センター副院長 田浦尚宏 氏 演題:【講演2】いま地域でとりくむ予防策 |
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【講師】 熊本大学病院新興感染症対策寄附講座 特任講師 岡本真一郎 氏 演題:【講演3】あなたの身近にある新興・再興感染症 |
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【座長・講師】 肥後医育振興会理事長熊本大学名誉教授 松下修三 氏 演題:【講演4】新興・再興感染症の不思議 |
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第84回肥後医育塾公開セミナーが2月8日、人吉市のカルチャーパレスで開催され約60人が聴講した。年間テーマ「感染症のいろいろ〜無病息災のために知っておきたい予防策」の3回シリーズの3回目。今回は「新興・再興感染症の不思議 正しく知って正しく防ぐ」と題し、4人の医師が登壇した。主催は公益財団法人肥後医育振興会、一般財団法人化学及血清療法研究所、熊本日日新聞社。初めての人吉市での開催で、肥後医育振興会に長年寄付を行ってきた高橋酒造(人吉市)の高橋光宏社長に同会から感謝状が贈呈された。
Q 地球温暖化の影響で今後、日本でもマラリアやジカ熱が増えるでしょうか。
A マラリアを媒介する蚊は、もともと衛生環境の悪い地域に多く、日本の都市環境では増えにくい可能性があります。一方のジカ熱を媒介する蚊は都市環境で生息するため、流行する可能性があります。(中田)
Q 特に注意が必要で後遺症が残る感染症はありますか。
A いずれの感染症も注意が必要ですが、感染する臓器によって後遺症が残る可能性があります。例えば新型コロナ感染症は呼吸器機能が低下するなど、体にダメージを与えます。ヘルペスなどが中枢神経に感染すると麻痺などの後遺症が残ります。(中田)
Q 高校の養護教諭ですが、生徒の感染予防意識を高める良い方法を教えてください。
A 感染症を考える日や予防イベントを学校行事にしてはいかがでしょうか。(田浦)
偏見や差別につながらないよう、表現などに十分注意してください。(松下)
Q 感染症の症状があり、検査でインフルエンザ・コロナ共に陰性の場合、他に何を疑いますか。
A 細菌感染による肺炎や菌血症などの可能性があります。(田浦)
マイコプラズマ感染症、ライノウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルスなどのウイルス感染も考えられます。(岡本)
Q 破傷風ワクチンの効果はどのくらい持続しますか。傷口の処置や治療法は。
A ワクチンの効果は10年程度。足の裏にトゲが刺さって破傷風が疑われる場合は注射で治療できます。ただ、隔離が必要な場合や治療後に神経症状が続くことがあります。(田浦)