肥後医育塾公開セミナー

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平成16年度 第3回公開セミナー「がんの画像診断と治療の最前線」

司会・講師

【座長】
熊本大学大学院医学薬学研究部放射線診断学分野教授
山下 康行

    【座長】
    熊本大学大学院医学薬学研究部放射線診断学分野教授
    山下 康行

【司会】
肥後医育振興会常任理事 熊本大学名誉教授
西 勝英

    【司会】
    肥後医育振興会常任理事 熊本大学名誉教授
    西 勝英

【講師】
熊本大学医学部付属病院 中央放射線部助教授
森下 昭治

演題:「がんの早期診断について」
    【講師】
    熊本大学医学部付属病院 中央放射線部助教授
    森下 昭治

    演題:「がんの早期診断について」
【講師】
熊本大学大学院医学薬学研究部 放射線治療学分野教授
大屋 夏生

演題:「がんを切らずに治す?その2 放射線治療について」
    【講師】
    熊本大学大学院医学薬学研究部 放射線治療学分野教授
    大屋 夏生

    演題:「がんを切らずに治す?その2 放射線治療について」
【講師】
熊本大学大学院医学薬学研究部 放射線診断学分野助手
河中 功一

演題:「がんを切らずに治す?その1 画像誘導下の低侵襲手術とは」
    【講師】
    熊本大学大学院医学薬学研究部 放射線診断学分野助手
    河中 功一

    演題:「がんを切らずに治す?その1 画像誘導下の低侵襲手術とは」

セミナーの内容

 第24回肥後医育塾公開セミナー「がんの画像診断と治療の最前線」が3月6日、熊本市世安町の熊日本館2階ホールで開かれた。(
財)肥後医育振興会・(財)化学及血清療法研究所・熊本日日新聞社主催、熊本大学医学部・県・熊本市・県医師会後援。約200人が来場した。
 講師は熊本大学医学部附属病院中央放射線部の森下昭治助教授、同大大学院医学薬学研究部の河中功一助手、大屋夏生教授の3氏。肥後医育振興会の西勝英常任理事が司会、同部の山下康行教授が座長を務めた。講師の3氏による講演の後、山下氏も加わり来場者の質問に答える総合討論もあった。

「がんの画像診断と治療の最前線」をテーマに開かれた第24回肥後医育塾公開セミナー
約200人が来場。講師の話に熱心に耳を傾けていた
来場者との質疑応答が行われた総合討論

総合討論

Q 胃がんで四五―五〇ミリの大きさになるまでにどれくらいの期間がかかるのでしょうか。
森下 個人差があり一概に言えません。年齢による差もあり、若い人の場合、数カ月でその大きさになることもあります。一般的に早期のがんが進行がんになるまで、数カ月から数年かかるといわれています。がんの種類によっても変わり、肺がんの場合は一般的に胃がんより速く進行します。

Q PET検診はどこで受けられますか。またその費用はどれくらいでしょうか。
森下 県内では魚住クリニック(熊本市出水七丁目)で受けられます。費用は目安として十万円ぐらいでしょう。

Q 前立腺がんの疑いがあるといわれました。小線源治療を九州大学で受けるようにしています。放射線治療との違いを教えてください。
大屋 小線源治療は体の中に放射線を出す物質を入れてがんを治療する方法です。一般的な放射線治療は、体の外から放射線を当てます。治療期間に大きな違いがあり、一般的な放射線治療は約七週間かかるのに比べ、小線源治療は数日間で終わります。治療効果も大差はないと考えられます。

Q 平成元年に乳がんの手術をし、十三年に肝臓と肺、脳に転移し抗がん剤で治療、副作用が強く中断しました。免疫療法などの治療が可能でしょうか。
山下 早期がんは手術で治ります。転移していると抗がん剤による治療が必要です。抗がん剤治療は副作用との闘いでもあるのですが、主治医とよく相談してベストの治療法を選択してください。

Q 先日、ラジオ波凝固治療を受けました。経過は良好ですが、治療を受けている時の痛みがひどく何とかなりませんでしょうか。
河中 局所麻酔と塩酸モルヒネを併用して治療していましたが、痛みを訴えられる患者が多いので、現在は静脈麻酔を併用し、かなり改善されました。それでも痛みがひどいようでしたら、麻酔のリスクは高くなりますが、全身麻酔を検討されてもよいと思います。