肥後医育塾公開セミナー

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平成16年度 第2回公開セミナー「がんの予防とくすりによる治療の最前線」

司会・講師

【講師】
熊本大学大学院医学薬学研究部消火器内科学教授
佐々木 裕

演題:「消化器がんの予防と治療」
    【講師】
    熊本大学大学院医学薬学研究部消火器内科学教授
    佐々木 裕

    演題:「消化器がんの予防と治療」
【講師】
国立病院機構熊本医療センター副院長
河野 文夫

演題:「消化器がんの予防と治療」
    【講師】
    国立病院機構熊本医療センター副院長
    河野 文夫

    演題:「消化器がんの予防と治療」
【講師】
熊本地域医療センター呼吸器科部長
千葉 博

演題:「肺がんの診断と治療の現状」
    【講師】
    熊本地域医療センター呼吸器科部長
    千葉 博

    演題:「肺がんの診断と治療の現状」
【講師】
ファーマダイワ常務取締役
丸山 徹

演題:「抗がん薬の副作用とサプリメントの使い方―薬剤師の立場から」
    【講師】
    ファーマダイワ常務取締役
    丸山 徹

    演題:「抗がん薬の副作用とサプリメントの使い方―薬剤師の立場から」

セミナーの内容

 第23回肥後医育塾公開セミナー「がんの予防とくすりによる治療の最前線」が11月27日、熊本市世安町の熊日本館2階ホールで開かれた。(財)肥後医育振興会・(財)化学及血清療法研究所・熊本日日新聞社主催、熊本大学医学部・県・熊本市・県医師会後援。約250人が参加。
 講師は熊本大学大学院の佐々木裕教授、熊本地域医療センター呼吸器科の千場博部長、国立病院機構熊本医療センターの河野文夫副院長、ファーマダイワの丸山徹常務取締役の4氏。それぞれ講演した後、来場者との総合討論もあった。肥後医育振興会の西勝英常任理事が司会、熊本大学医学部附属病院の齋藤秀之教授が座長を務めた。

「がん予防とくすりによる治療の最前線」をテーマに開かれた第23回肥後医育塾公開セミナー
総合討論では、来場者との質疑応答が行なわれた
約250人が来場。講師の話に熱心に耳を傾けていた

総合討論

Q 父親が遺伝性貧血で心配です。
河野 遺伝性貧血は生まれつきの貧血なのでほとんど症状が出ないのが普通です。それにいま健康でいらっしゃるのならそう心配はないと思います。

Q アルコールに溶かした抗がん剤があるそうですが、アルコールに弱い人は大丈夫でしょうか。
丸山 すべての抗がん剤がそうなっているわけではありません。主治医にアルコールに弱いことを伝えれば、それ以外の薬を処方してくれると思います。

Q 腫瘍(しゅよう)マーカーについて教えてください。
佐々木 消化器がんにも多くの腫瘍マーカーという血液検査があります。一般的に腫瘍マーカーが上がっていると、がんが疑われますが、上がっていない場合でも絶対大丈夫とはいえません。がんの診断にはいろんな検査を併用する必要があります。
千場 腫瘍マーカーは治療効果の判定には使えますが、あまり診断の材料にはなりません。

Q 肺がんの手術後、X線やCT検査をしますが、腫瘍マーカーを見ることはありませんか。
千場 腫瘍マーカーは必ず見ます。手術後に腫瘍マーカーが上がると再発が疑われます。

Q がん細胞を組織検査すると、それが原因で転移することはありませんか。
佐々木 肝臓の場合、検査後その部位をエタノールで消毒したり、熱で焼いたりして転移を防いでいます。組織検査は必要性があって実施します。患者さんや家族の方には十分説明して同意を得て行っています。