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【平成19年度活動報告】第8回熊本大学医学部医学科医学教育FDワークショップ開催 [2008/11/14]

平成20年1月5日(土)、熊本大学医学部附属病院中央診療棟七階研修センターにおいて、第8回医学科教員の教育能力向上のための講習会、いわゆる医教育FD−WSが開催されました。今回は初めての試みとして、これまでのように熊本テルサで一泊二日のスケジュールで行うのではなく、医学部の施設を利用し且つ一日に短縮した計画の下行われました。
目的は第7回FD−WSで具申化された行動計画=アクションプランを更に進化させ、より現実に即した実現可能なものにすることであります。つまり、現在医学科での医学教育で課題となっている五つの課題のうち実際にワーキンググループができて教育活動を行っているチュートリアル教育に的を絞り改善していくための方策を探ることであります。今回は、教員の参加も37名と多く、また学生が11名参加してくれたのでちょうど6グループで行うことができました。
まず始めに、アイスブレイクとKJ法の体験をかねて、昨年作成した具申書のうち、以下のテーマをそれぞれ二グループが検討して、熊大の問題点と改善策を作成していただきました。

1.累進型チュートリアル教育の実施(問題発見チュートリアル、問題解決チュートリアル、臨床推論チュートリアルの学年進行とその教育目標)
2.臨床実習開始前の基礎・臨床統合カリキュラムの作成
3.授業の改善FDプログラムの作成(授業のあり方、組み立て方、進め方など)

次に、チュートリアル教育で実際に使用するシナリオを各グループで作成する課題に取り組みました。

日々研究・診療に奔走されながら、大学の本来最も重要な任務である医学生教育に携わっている教員と日々勉学に打ち込んでいる学生諸君が、上記二つの課題について現実を真摯に直視し、熱心な討論のもと問題点を抽出して解決策を探るWS=講習会でありました。その成果は報告書に掲載されているように、一つは教育改善課題についての「改善策」に集約されています。二つ目は、六種類のシナリオが作成され、具体的にどのように一週間のチュートリアル教育を実施するのか、カリキュラムも提起されています。
今後今回のFD−WSで出された三つのテーマに関する具体的な改善策と、シナリオを含めたチュートリアル教育の計画案を基に、その実現に努力していこうというものです。つまりFDの継続性を確立し、一年間の教育活動の到達点を検証するとともに、どこを改善したら良いのか検討して、新たな到達目標を設定することを目指すものであります。
教育FD−WS活動が、個々の教員のパッションを高め、専門分野における教育、研究、診療面での自己研鑽に引き継がれ、研究に裏打ちされた教育内容の充実がはかられるようになるならば、大変素晴らしいことであると確信しています。
なお第8回医学教育FDワークショップの内容を知りたい方は、報告集が僅かありますのでお尋ねください。