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【講師】 |
『【講演1】女性を悩ませる月経困難症』
薬や生活改善 広がる選択肢
月経困難症とはいわゆる月経痛、生理痛のことです。子宮筋腫や子宮内膜症など目で見て分かる原因で起こる器質性月経困難症と、見えないものの痛みなどさまざまな症状が出る機能性月経困難症に分けられます。月経痛への対処法はまず鎮痛剤です。症状が軽いうちに飲むことが大切です。依存性を心配する人がいますが、1日に3回、3日間飲んだとしても、依存性になったり、効果が薄くなったりすることはありません。
続いて漢方薬です。比較的副作用が少なく、中高生に説明すると一緒にいるお母さんから「まずは漢方薬でお願いします」と言われることが多くあります。しかし、薬の味や飲む回数が多いことなどから途中でやめる人もいます。続けることができれば一定の効果は期待できます。
次にピルとホルモン剤です。ピルはもともと避妊薬として開発されました。ところが実際に使った人から、月経痛や経血量が減り、月経前の落ち込みが緩和したなどの効果が認められたことから、月経困難症の治療薬となりました。最近では、副作用を減らすためにエストロゲンの量を極力減らした超低用量ピルも用いられています。排卵を抑えることで月経痛が軽減する、経血量が減少する、PMS(月経前症候群)が改善するなどの効果があります。
ピルには吐き気や頭痛、むくみなどの副作用があります。こうした症状が強ければ薬の変更を余儀なくされますが、比較的軽い症状であれば数日から数週間で軽快することもあります。ピルを飲む前には、40歳以上か、肥満はあるか、タバコを吸っているかなどをチェックします。脳出血や血栓症のリスクを考えてのことです。
ピルと同じくらい処方数が増えているのが、プロゲステロン剤による月経のコントロールです。閉経まで内服可能で、血栓症のリスクがピルよりかなり低いのが特徴です。ただ、月経のとき以外の不正出血がピルと比べて多く、1日2回の内服が必要です。飲み忘れると不正出血が増えますが、血栓症のリスクは低いので40歳以上の方にはピルよりこちらを勧めています。
また、子宮の中に留置した装置からプロゲステロン剤を放出することで、避妊効果や月経困難症の改善効果が得られる子宮内黄体ホルモン放出システムもあります。有効期間は5年間で、毎日内服するわずらわしさがないので希望する人が増えています。
生活習慣を整えることも大切です。規則正しい生活に適度な運動、ストレスをためないことなどで薬以外のセルフケアができると思います。