肥後医育塾公開セミナー

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令和4年度 第1回公開セミナー「高齢者の『がん』治療」

【座長】
JCHO人吉医療センター 院長
木村 正美

『座長あいさつ』


  わが国の人口約1億2500万人のうち65歳以上は約3600万人で、高齢化率は28.9%。65〜74歳の前期高齢者が14%、75歳以上の後期高齢者14.9%という状況です。今後、前期高齢者はあまり増えず、後期高齢者が増加して20年後にピークを迎えると推定されています。
 本日取り上げる「がん」は、加齢と共に発病者が増加する傾向があります。日本では毎年約100万人が新たながんを発症し、その7割を65歳以上が占めています。高齢者にとって今や、がんは慢性疾患に部類される疾患といえます。
 がん患者一人一人は、それぞれに個性や体質が異なり、年齢ごとの体力には個人差が大きく、合併症の種類や程度もさまざまです。そのため、選択されるがんの治療法は必ずしも皆が同じではありません。本日は、患者一人一人に合ったがんの適切な治療法の選択について4人の先生方にお話しいただきます。