【体験発表】 |
『「得るものが多いスポーツ」』
スポーツ障害を乗り越えて
私は大学三年の時にラグビーの試合中に頸椎(けいつい)を損傷、障害を持ちました。絶望感や悲しみに襲われ、人生の目標を変えざるを得ないとも思いました。多くの友人や仲間の支え、大学のバックアップもあり、大学にも復学できましたし、熊大医学部の神経内科に入局、目標としていた臨床医として社会人のスタートが切れました。
これで障害を乗り越えたことになるのかどうか今は分かりません。障害者の社会参加の受け入れ体制が整備されつつあるものの、まだハードルがあるのも事実です。障害を持っても新たな目標に進んでいける社会であってほしいと思います。
スポーツ障害については慎重に考えるべき問題ですが、私はラグビーによって多くの仲間ができましたし、生活の質を高めるためにもスポーツは必要です。障害を負ったのはスポーツのマイナス面ですが、それを上回るプラス面がありました。また、避けられないけがや障害を受けることがあったとしても、スポーツと同様、自分の目標(生き方)に近づくような視線で、さまざまなことに取り組むことが重要です。
皆さんには障害を負わないよう、正しい練習方法、医療知識を持って取り組んでいただきたいと思います。