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「あれんじ」 2022年11月5日号

【元気の処方箋】
自分らしくいきいき暮らすために ウオーキング+αで健康増進

 コロナ禍によって自宅で過ごす習慣がつき、外に出るのがおっくうになってはいませんか。外出を控える生活が続いたことで、体力や筋力が衰えているかもしれません。今回は、「歩く」ことの健康効果や、より効果を上げる歩き方などをお伝えします。
(取材・文=坂本ミオ イラスト=はしもとあさこ)

【はじめに】うれしい健康効果 膝などへの負荷も考え準備を

 ウオーキングが体に良いのは多くの人が認識していることでしょう。では、具体的にどういいのでしょうか。
その健康効果として、
@心肺機能(全身持久力)向上
A脚筋力向上
B肥満の改善
C高血糖の改善
D脂質異常症の改善
E高血圧の改善
Fストレスの解消・心のリフレッシュ
が挙げられています(出典:公益財団法人健康・体力づくり事業財団)。
 一方で、体重の約1・5倍(ジョギングでは約3倍)の負荷がひざや足首にかかることも忘れてはいけません。「体に良いから」と急に始めては、思わぬけがや痛みなどにつながることもあります。
 日常的な体調管理やフットケアを行った上で、効果的に歩く方法を実践し、健康増進を図りましょう。


【歩く前のフットケアや筋トレにも取り組もう】

 まず、血流や足指の動きを促進し、足裏のアーチを整える効果があるフットケアを紹介します。これによって足の運びがスムーズになり、ウオーキング時の関節への負荷が軽減され、けがの予防につながります。加齢とともに足裏のアーチは落ち、バランスが取りづらくなってしまいます。フットケアで整え、維持しましょう。
 歩くときのポイントは、後ろの脚の膝をしっかり伸ばすこと。そして、有酸素運動であるウオーキングに筋トレを少しプラスすることで、より大きな健康効果が得られます。この後、それらを図解で紹介します。


【歩く前】自分でできるフットケアを! 

 ウオーキングの準備体操。歩く前の習慣にしましょう。
【注意】
◎ 強く握ったり回したりせず、優しくゆっくり行いましょう。
◎ 指がつってしまった場合は、足を休ませてから行いましょう。

@ 足の指の付け根を持ち、5回程度指を回したら反対方向にも回す。全ての指を同様に行う
A 足を反対側の膝の上に乗せ、手と足で握手をしながら、足首を回す
B 手で指を反らせたり反対側に曲げたりする
C 足指でグー、パー、チョキ(親指上) 、チョキ(親指下)をする 

※すべて両足ともに行う


【歩くとき】 後ろの脚の膝をしっかり伸ばす!

 ウオーキングといっても、やみくもに歩けばいいというものではありません。大事なのは姿勢です。姿勢が悪いと可動域が狭くなって関節に負担がかかったり、脂肪の燃焼効果が低下したりします。
1.背筋を伸ばす
2.日常生活での歩行より少し大股
3.少し速めに歩く
―が基本です。
 そのために、後ろの脚の膝を伸ばすことを意識しましょう。これによって、上体が起き、歩幅が広がり、歩く姿勢が美しくなります。ヒップアップの効果も期待できるでしょう。
 また、歩き始める20〜40分前にコップ1〜2杯、ウオーキング中は20〜30分ごとにコップ1杯(200㎖)ほどの水分補給をしましょう。


【メモ】 高血圧、脂質異常症の改善には

 有酸素運動であるウオーキングと軽度の食事制限の併用がより有効と言われています。
 1回の運動時間は30〜60分(10分×3回に分けても可)。体力に応じて週に2日以上。できれば3〜4日行うことが推奨されています。ただし、体調や服薬状況などを確認し、調整しましょう。


【+α 筋トレ・ストレッチ】 ウオーキングにプラスして効果アップ

 生涯にわたって自分らしくいきいきと暮らすために、ウオーキングに筋トレやストレッチをプラスすることをお勧めします。ウオーキングに効果的なストレッチを紹介します。
※ ストレッチはウオーキングの前後に、筋トレはウオーキングの後など体が温まった状態で行いましょう。

【注意】
◎ 左右交互にリズミカルに行いましょう
◎ 呼吸が止まらないように気を付けましょう
◎ くれぐれも無理はしないように。できる範囲で行いましょう

@ 片方の脚を大きく後ろに引き、両手(指先)を床に付ける
A 前脚側の手を天井に向けて横から開いて上げ、元に戻す
B 腰を後ろに引くイメージで両脚を伸ばし、元に戻す
C 最後に上体を起こし、バランスをとりながら@に戻り反対の脚も行う

【野々下さんより】
 現在、ロアッソ熊本と協力して介護予防運動「ロアッソウエルネスプログラム」を開発しています。
 いろいろなエクササイズに挑戦してみてください。


教えてくれたのは
株式会社J.H.wellness
代表取締役
野々下 直子 さん

・健康運動指導士
・介護予防運動指導員
・女性の健康指導員