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「あれんじ」 2019年10月5日号

【元気の処方箋】
体と一緒に頭(脳)も鍛える!? コグニサイズを始めよう 後編 筋トレ+編

 頭を使いながら体を動かすトレーニング「コグニサイズ」。前号では有酸素運動をしながら頭を使うトレーニング方法を紹介しましたが、今号は「筋トレ」。筋力とともに脳を鍛えることを意識した運動を紹介します。
(取材・文=坂本ミオ)

【はじめに】筋力トレーニングはなぜ必要?

 ウオーキングやジョギングなどに比べ、筋力トレーニング(筋トレ)には、少し大変そうなイメージがあるかもしれません。しかし、適切な筋トレは、思うほどつらいものではなく、工夫次第で楽しんで行えます。

 筋トレによって筋力が増せば、姿勢を正しく保持でき、階段の昇降や買い物袋
などやや重い物を持っての移動が楽に行えるようになります。転倒予防にもつな
がり、日常生活の質が向上します。

 また肥満からの生活習慣病や、骨粗しょう症などの疾患の予防、改善にも効果があります。
 認知課題をプラスする運動の「コグニサイズ」には、軽度の筋トレをうまく組み合わせましょう。


【筋トレしながら認知課題ここがポイント】

 運動習慣がなく、これまであまり運動していない人が急に始めると危険です。また、筋トレに一生懸命になりすぎると認知課題がおろそかになり、逆に認知課題にとらわれると十分な筋トレにならないことも。以下に気を付けて行いましょう

@まずは無理せず、徐々にやっていきましょう。

Aストレッチしてから始めましょう(急に動くとケガにつながります)。

B水分補給を忘れずに。

C痛みを感じるようなら、止めましょう。

D「ややきつい」と感じるくらいの運動をしましょう。

E慣れてきたら、違う課題に取り組みましょう。

F少しの時間でもできるだけ毎日行い、継続しましょう。


【筋力トレーニング+認知課題】◎ 東西南北ランジスクワット

 下半身を鍛える筋トレとして有名なスクワット。これを頭も使いながら楽しく行います。

 家族や友人など、誰かに指示出し役をお願いしてください。

【基本姿勢】
◎北を向いて両足をそろえて立つ。

◎右脚は北(前)、東(右)、北東(右斜め 前)、南東(右斜め後ろ)に動かす。

◎ 左脚は南(後ろ)、西(左)、北西(左斜 め前)、南西(左斜め後ろ)に動かす。


指示者が南と言ったら
【チェックポイント】
◎ 前に出した脚の膝がつま先を越えないよう、後ろになった脚の膝が股関節より後ろの位置になるよう、気を付けて!
◎足を元の位置に戻すときにも筋力を使い、バランス感覚を鍛えます。

左脚を後ろに運び、腰を落とす。「1・2・3」と数えたら、ゆっくり足を元の位置に戻す。

指示者が北と言ったら
右脚を前に運び、腰を落とす。「1・2・3」と数えたら、ゆっくり足を元の位置に戻す。

指示者が東と言ったら
右脚を右に運び、腰を落とす。「1・2・3」と数えたら、ゆっくり足を元の位置に戻す。

指示者が北西と言ったら

左脚を左斜め前に運び、腰を落とす。「1・2・3」と数えたら、ゆっくり足を元の位置に戻す。


【ストレッチも大事です!】

 運動の前後や同じ姿勢が続くときなど、ストレッチをしましょう。ケガを防ぐだけでなく、全身の血流を促し、脳への酸素の取り込みを増加させ、体と脳に働きかける効果があります。


◎ 肩甲骨のストレッチ
【チェックポイント】
タオルを使うことで関節が安定し、伸ばしやすくなります。

 背中が丸まっていると、鎖骨あたりが狭くなり、浅い呼吸になりがちです。肩甲骨のストレッチでたくさん酸素を取り込みましょう。

@ タオルの端を持って、腕を伸ばす。

Aそのまま腕を下げ、タオルが背中にわたる位置に。息を止めずに自然呼吸で5〜10秒。この時、顔は少し上向きに。


◎ ふくらはぎ・アキレス腱(けん)のストレッチ
【チェックポイント】
壁を押すことで安定して、しっかり伸ばせます。壁を押す腕は肩の高さで。

「第2の心臓」ともいわれるふくらはぎを伸ばし、全身の血流を促します。

 壁を押しながら、片脚ずつふくらはぎを伸ばす。足先はまっすぐ前を向くように。自然な呼吸で5〜10秒静止。


【おわりに】 楽しみながら続けましょう

 有酸素運動や筋トレに認知課題をプラスすると、思考や判断、記憶などをつかさどる脳の前頭葉が刺激され、寝たきり予防+認知症予防につながります。

 「100から7を引く」「赤いものの名前を言う」などの課題には、人によって得手不得手があるかもしれませんが、あえて苦手なものにチャレンジすることが大事です。

 続ければ、確実にステップアップしていきます。新たな認知課題を家族で考えるなど、楽しみながら続けましょう。


教えてくれたのは
日本赤十字社
熊本健康管理センター
健康支援課
運動指導士
牧尾幸美 さん
㈶健康・体力づくり事業財団認定 健康運動実践指導者