【元気の処方箋】
体と一緒に頭(脳)も鍛える!? コグニサイズを始めよう 後編 筋トレ+編
頭を使いながら体を動かすトレーニング「コグニサイズ」。前号では有酸素運動をしながら頭を使うトレーニング方法を紹介しましたが、今号は「筋トレ」。筋力とともに脳を鍛えることを意識した運動を紹介します。 (取材・文=坂本ミオ) |
【はじめに】筋力トレーニングはなぜ必要? |
ウオーキングやジョギングなどに比べ、筋力トレーニング(筋トレ)には、少し大変そうなイメージがあるかもしれません。しかし、適切な筋トレは、思うほどつらいものではなく、工夫次第で楽しんで行えます。 |
【筋トレしながら認知課題ここがポイント】 |
運動習慣がなく、これまであまり運動していない人が急に始めると危険です。また、筋トレに一生懸命になりすぎると認知課題がおろそかになり、逆に認知課題にとらわれると十分な筋トレにならないことも。以下に気を付けて行いましょう |
【筋力トレーニング+認知課題】◎ 東西南北ランジスクワット |
下半身を鍛える筋トレとして有名なスクワット。これを頭も使いながら楽しく行います。 |
指示者が南と言ったら |
【チェックポイント】
◎ 前に出した脚の膝がつま先を越えないよう、後ろになった脚の膝が股関節より後ろの位置になるよう、気を付けて! ◎足を元の位置に戻すときにも筋力を使い、バランス感覚を鍛えます。 左脚を後ろに運び、腰を落とす。「1・2・3」と数えたら、ゆっくり足を元の位置に戻す。 |
【ストレッチも大事です!】 |
運動の前後や同じ姿勢が続くときなど、ストレッチをしましょう。ケガを防ぐだけでなく、全身の血流を促し、脳への酸素の取り込みを増加させ、体と脳に働きかける効果があります。 |
◎ 肩甲骨のストレッチ |
【チェックポイント】
タオルを使うことで関節が安定し、伸ばしやすくなります。 背中が丸まっていると、鎖骨あたりが狭くなり、浅い呼吸になりがちです。肩甲骨のストレッチでたくさん酸素を取り込みましょう。 |
◎ ふくらはぎ・アキレス腱(けん)のストレッチ |
【チェックポイント】
壁を押すことで安定して、しっかり伸ばせます。壁を押す腕は肩の高さで。 「第2の心臓」ともいわれるふくらはぎを伸ばし、全身の血流を促します。 |
【おわりに】 楽しみながら続けましょう |
有酸素運動や筋トレに認知課題をプラスすると、思考や判断、記憶などをつかさどる脳の前頭葉が刺激され、寝たきり予防+認知症予防につながります。 |
教えてくれたのは |
日本赤十字社
熊本健康管理センター 健康支援課 運動指導士 牧尾幸美 さん ㈶健康・体力づくり事業財団認定 健康運動実践指導者 |