変形性膝(しつ)関節症 |
今月からスタートする「発信! 医療の今」。さまざまな医療の最新情報を、それぞれの専門家が紹介します。第1回目の今回は、50歳以上の実に3分の1の人がかかるといわれている整形外科の病気「変形性膝関節症」を取り上げます。 |
はじめに |
変形性膝関節症(膝OA)とは、ひざ関節の軟骨が変性して磨耗することで起きる病気で、徐々に進行します。高齢者の骨や関節の病気の中で最も多く、50歳以上の約30%、つまり約1000万人の日本人が、膝OAにかかっていると推測されています。 |
軟骨変性の進行 |
図1のように、関節は骨、軟骨、滑膜(かつまく)、関節包などからできています。軟骨の厚さは2〜4 ミリで、コラーゲンなどの線維性分子からなる基質と呼ばれる組織中に軟骨細胞があり、新陳代謝を行っています。 |
症状 |
1 痛み |
治療 |
まずは保存的治療(手術以外の治療法)が行われます。 |
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熊本大学大学院
医学薬学研究部 運動骨格病態学分野 講師 中村 英一 |