子どものじんましん |
多くは特発性じんましん |
「かゆいなあ」と思ってふと目をやると、赤く盛り上がった皮膚を見つけてますますかゆくなる。突然起こるじんましんは、強いかゆみを伴い、かくと周りに広がり対応に困るものです。じんましんの原因は、食べ物やペットなどによるアレルギー、温度の変化、日光などさまざまです。しかし多くのじんましんは、原因が分からない特発性じんましんと診断されています。子どもでは、食べ物が原因と考えられるじんましんがやや多いのが特徴です。じんましんの大きさは、数ミリから手のひらより大きいものまであります。特殊なじんましんとして、汗をかいたときに現れる小型のものや、寒い空気にさらされた部分のみにできるものもあります。 |
呼吸困難を起こすことも |
皮膚には肥満細胞と呼ばれる細胞があります。肥満細胞という名前ですが、体重が増える肥満とは関係ありません。じんましんでは、その肥満細胞から放出されたヒスタミンという物質が働いて血管透過性がこう進し、血管周囲に水分が漏れた浮腫と呼ばれる状態になります。この浮腫によって皮膚は数ミリ程度盛り上がり、同時にかゆみの神経が刺激されることでじんましんの症状が現れます。 |
状況によって外用、内服の治療を |
熊本大学医学部附属病院
小児科 講師 中村公俊 ほとんどのじんましんは数時間以内に治りますが、1カ月以上くり返して起こる慢性じんましんと呼ばれるものもあります。これは、子どもには少ないと言われています。 |
Q&A |
小学3年生の男の子です。時々ぼーっとなり、話しかけても意識がないような状態になり、数秒ぐらいで回復します。医療機関で検査をしたところ、てんかんと診断されました。身内にはてんかんはいません。抗けいれん剤を飲むことを勧められましたが、長期に飲む必要があると聞き、どうしたものか悩んでいます。 |
熊本大学大学院
医学薬学研究部 新生児学寄附講座 特任教授 三渕浩 意識消失のような発作が複数回あり、脳波検査でてんかん性の発作波が確認され、ほかに原因がないようであれば、診断は間違いないのではないでしょうか。 |