早めに見つけたい停留精巣 |
精子をつくれなくなることも |
精巣(睾丸(こうがん))は精子をつくったり、男性ホルモンを分泌する大切な臓器です。男の赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいる時に、精巣は腹腔(ふくこう)から鼠径(そけい)管を通って下降します。そして生まれた時には陰嚢内に固定されます。この下降の途中で止まってしまい、陰嚢(いんのう)内には精巣がない状態を停留精巣といいます。 |
入浴中や睡眠中に確認を |
正常に下降した精巣に比べ停留精巣は、鼠径部のもので約10倍、腹腔内精巣ではさらにその数倍、腫瘍になりやすいと言われています。自然に降りてこない場合は、早めの専門医受診を勧めています。 |
手術は適切な時期に |
熊本中央病院
小児科 医師 中村俊郎 以前は、1歳までに自然下降があると言われ、乳児期に手術することはまれでした。しかし乳児期中期に手術した方が生殖細胞数を保つことができるとも言われており、最近は1歳前でも精巣固定術を行う施設が増えてきました。片側停留精巣でも放置しておくと、2歳以降に反対側の陰嚢内精巣も障害を受けるという報告もあります。遅くとも2歳までには手術を行うことが望ましいと思います。麻酔科医による麻酔管理が行われれば、1歳前の乳児期でも安全な手術は可能です。小児科や泌尿器科の先生と相談して、適切な手術時期を決めると良いでしょう。 |
Q&A |
7カ月の男の子です。1カ月くらい前に離乳食を始めたのですが、 まったく受け付けてくれません。スプーンを差し出しても口を開けず、 おもちゃと思うのか握ってしまったりします。私が口を開けて入れる と、ベーッとすぐに吐き出します。何とか食べてくれることもあるのですが、30分もすると何もかも嘔吐(おうと)してしまいます。最近は吐かれるのが怖くて、離乳食を与えるのがストレスになっています。 |
熊本大学大学院
医学薬学研究部 新生児学寄附講座 特任教授 三渕浩 離乳食をなかなか食べないことはよくあることなので、自分独りで悩まないようにしましょう。 |