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2008年 「まいらいふ」9月号

今年高校に入学した娘。彼との付き合いが最近どんどん深まっているようで心配です

今回のご相談 熊本市 41歳

 今年、娘が高校に入学しました。入学してすぐ彼ができたのですが、その付き合いが、最近どんどん深まっているようです。部活動をしているわけでもないのに帰りが遅いので「何をして遅くなったの?」と聞くと、「彼の家で遊んできた」とか「彼と街に行った」とか、いつも「彼と」という返事です。高校受験が終わって、幾分開放的な気分になっているのだろうと、最初は大目に見ていましたが、性の問題を含めて、とても心配です。しかし、どう切り出してアドバイスすればいいのか…。


「彼のどこが好き?」から「魅力的な人になるには?」に。これからの人生を、親子で話し合うチャンスです
くまもと心理カウンセリングセンター
臨床心理士
江崎百美子(ゆみこ)
尚絅大学講師
熊本社会福祉専門学校講師
熊本県エイズ派遣カウンセラー
スクールカウンセラー

 思春期は、大人に旅立つ準備期間、いわば練習の時です。良い練習ができるよう、アドバイスできるといいですね。お母さんとしては性の問題も心配でしょう。性に関する具体的なアドバイスも大切ですが、これからの人生を「どう生きるか」について、話し合うことも大切ではないでしょうか。  その出発点として、「彼って、どんな人?」「どんなところが好きなの?」「彼はあなたのどこに魅力を感じているのかな?」など、聞いてみませんか。娘さんは、その質問に答えることで、自分自身も深く考え、自分たちのことが客観視できるようになるでしょう。  そして「彼とうまく付き合うために何か工夫していることがあるの?」、「あなたの魅力をもっと輝かせるためには、どうすればいいのかな」と話が進んでいけば、自分を磨くことやステップアップの方法など、今後の人生の目標や指針について、親子で話し合う糸口になるのではないでしょうか。今、そのチャンスが巡ってきているんですよ。  大切なのは、「私の子どもだから、きっと私が納得できる答を出してくれる」という子どもへの信頼感を持ち、伝えること。そのメッセージが届けば、子どもは信頼に応えようとするものです。それが、性の問題にしろ、犯罪に巻き込まれそうになった時にしろ、正しい判断と行動をする力になることも多いようです。