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「あれんじ」 2011年2月5日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
食物アレルギーA 〜診断や食事の注意点〜

 前回に引き続き「食物アレルギー」についてお伝えします。今回は診断の方法や食事の注意点についてお届けします。

「即時型」食物アレルギーの診断

 赤ちゃんの食物アレルギーは「アトピー性皮膚炎型」と「即時型」に大きく区別されることを前回お伝えしました。「即時型」と診断するためには、実際に食べてじんま疹や嘔吐(おうと)下痢(げり)などの症状を確認する負荷試験を行います。負荷試験では呼吸困難や血圧低下などを起こすこともあるので、病院で医師の指導を受けながら行います。食物日記、血液検査、皮膚テストなども参考にして、最小限に除去が必要な原因食物を探します。

〈血液検査の注意点〉
 血液検査の結果に異常があるなどの理由で、何種類かの食物を与えないと決めているご両親が少なくありません。ところが、血液検査で異常が見られた食物を食べても、まったく症状が出ないこともあります。
  @原因食物に特異的なige抗体を測定しています。そのほか、好酸球数や非特異的ige   値などを参考にします。
  A異常が見られた食物がアレルギーの原因かどうか、別の方法で確認する必要があります。
  B血液検査の異常だけを理由に多くの食物を除去してしまうと不必要な食事制限によって栄   養のバランスを失い、赤ちゃんの成長に影響を与える心配があります。


お母さんと赤ちゃんの食事について

 食物アレルギーでは、お母さんが食べたものが胎盤や母乳を介して赤ちゃんのアレルギーに影響していることも考えられます。ところが、お母さんが食事制限を行ってもアレルギーの予防効果はほとんどありません。ほんのわずかに含まれる食事中の成分までのぞくことは難しく、むしろお母さんの食事制限による食事の偏りが赤ちゃんの成長に影響することもあります。

 @可能であれば母乳栄養を4〜6カ月ごろまでは続けましょう。また、離乳食の開始を急が   ず、6カ月以降に始めましょう。
 A食物の除去や加水分解乳(低アレルゲン性ミルク)の使用は、必ずかかりつけ医に相談しな  がら始めてください。


熊本大学医学部付属病院
小児科

講師 中村 公俊

 乳児期に発症した食物アレルギーの子どもの多くは、小学校入学までにアレルギーが収まり、除去食物を食べられるようになります。神経質になり過ぎないことも大切です。

 ◎次回は、「中耳炎」についてお伝えします。