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「すぱいす」 2026年5月号

【家族の心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
子どもに多い口腔(こうくう)トラブルは?

子どもに多い口腔(こうくう)トラブルは?

磨き残しから起こる「歯肉炎」 歯茎の腫れ、出血、口臭に注意

歯肉炎や歯周炎<歯槽膿漏(しそうのうろう)>は大人に多いイメージですが、子どもにも起こります。正確には、歯肉炎と歯周炎は別の病気です。歯肉炎は歯肉(歯茎)が腫れている状態、歯周炎は歯肉炎がさらに悪化して、歯を支える歯槽骨(しそうこつ)が溶けてなくなる状態を指します。

子どもに圧倒的に多いのが歯肉炎で、

➀歯肉の腫れ
➁歯磨き時の出血
➂口臭

などの症状が現れます。原因の多くは「プラーク<歯垢(しこう)>」です。プラークは細菌の塊で、簡単に言うと「磨き残し」です。歯の周りに付着したプラークが歯肉に炎症を起こすことで生じます。


小学4年生くらいまで仕上げ磨きを

子どもは、自分で上手に歯磨きができず、歯の生え替わり時期に歯並びが乱れやすいなどの特徴があります。小学校4年生くらいまではお口の状態の確認も兼ねて、保護者が仕上げ磨きすることが望ましいでしょう(特に寝る前)。小学校高学年になるとホルモンバランスの影響で、特に女の子は歯茎が腫れやすくなるため、歯磨きやチェックをして気を付けましょう。


生活リズムを整えることも大切

予防・改善には歯磨きによるプラークの除去が最も効果的です。歯科医院で口腔ケアの指導を受けるとさらによいでしょう。最近では習い事のほか、スマートフォンやタブレット使用などによる生活リズムの乱れが子どもの歯肉炎に関連しているという報告もあります。お子さんの生活リズムを整えてあげることも大切です。

子どもの歯茎の腫れの中には、まれに腫瘍や血液疾患が潜んでいることがあり注意が必要です。2週間ほどたっても改善しない、歯茎だけでなく顎が腫れている―などの場合は、口腔外科の受診を検討してください。


お話をきいたのは
予防・改善には歯磨きによるプラークの除去が効果的。
お口の状態を確認しましょう

熊本大学病院歯科口腔外科准教授
吉田 遼司さん