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私は、乳がん患者さんをサポートする「乳がん看護認定看護師」として働いています。
乳がんの治療には、手術、がん薬物療法(抗がん剤)、ホルモン療法、放射線治療があり、治療によっては外見への影響があります。外見の変化によって生じる悩みに対応することを「アピアランスケア」といいます。
脱毛による変化は、多くの患者さんがつらさを感じるものです。ご家族も同様です。私は脱毛のケアやウィッグ選びなどの情報提供をしています。
ウィッグについて思い出深いエピソードがあります。以前、抗がん剤治療中の患者さんが、いつもと違うウィッグを着用して来院されました。前髪に金色のメッシュが入ったかわいいウィッグでした。話を聞くと、「仕事用は黒髪だけど、普段使いにと高校生の娘と探してメッシュの入ったウィッグにしたの! 良いでしょ!」と笑顔で話されました。「なんと素晴らしい娘さん!」。私は心の中で叫びました。外見について意識をする、おしゃれを親子で楽しむ、笑顔で話せるということは、つらさが少し緩和され、回復に向けて一歩前進していると感じました。
アピアランスケアは、外見的なアプローチによって社会復帰や心のケアへとつなぐ大事な支援です。がん診療連携拠点病院にある「がん相談支援センター」などで相談ができます。また、熊本県の自治体にはウィッグや補整具購入費への助成事業があります(市町村に要確認)。
治療中も、笑顔でおしゃれを楽しみませんか。 |