【元気の処方箋】
人生100年時代と口腔ケア 全身の病気に関わる歯周病
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食事は楽しみであり、健康の基本。人生が長くなっている現代、歯や口の健康は重要です。それが体の病気にも関わるというならなおさらです。今回は「歯周病」と、その全身への影響などをお伝えします。 (編集=坂本ミオ イラスト=はしもとあさこ) |
執筆者 |
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熊本大学病院 歯科口腔外科 講師 廣末 晃之さん
日本口腔外科学会専門医・指導医 |
【はじめに】日本人が歯を失う最大の原因 |
![]() 「むし歯」と並んで口の中の二大疾患といわれる「歯周病」。日本人が歯を失う最大の原因です。 |
【「歯周病」とは】「歯肉炎」から「歯周炎」へ進行 |
![]() 歯周病は進行性の病気です。歯磨きで適切にプラークが除去されない状態が続くと歯茎が腫れ、容易に出血するようになります。この状態を「歯肉炎」といいます。 |
【さまざまな疾患との関係】「発症リスク高める」との報告も |
![]() 歯周病と全身の病気との関わりは日本だけでなく、世界中で研究されており、科学的にその関連性が報告されています(図2)。 |
![]() その他にも、歯周病の人は新型コロナに感染しやすく、重症化しやすいことも分かってきています。 |
【予防】生活改善、口腔ケアを心掛けて |
![]() 歯周病は細菌による感染症ですが、過度な飲酒、喫煙、運動不足、ストレスなどが関係する生活習慣病でもあるため、ご自身で予防できる病気です。 |
この紙面を監修する「肥後医育振興会」とは |
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肥後医育振興会 松下 修三理事長
医学教育や研究を助成し、地域医療の向上と健康増進を図る公益法人です。 |