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「すぱいす」 2025年3月28日号

【家族の心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
医療機関の受診

Q.子どもを受診させるときの注意点や、持っていくべき物を教えてください。

「いつもと違う」点を伝えて

時間的に一番良いのは、スタッフ(医師、看護師、薬剤師、検査技師)や医療体制が十分整っている診療時間内に受診することです。日中なら、かかりつけ医を受診しましょう。

受診で感染症をうつさない、逆にもらわない配慮も大切です。嘔吐や下痢、激しいせきの症状や、水痘や新型コロナウイルス感染症などが疑われる場合は、受診前に電話して伝えるようにしましょう。

診察では「いつもと違う」点について、医師に具体的に伝えることが重要です。

健康保険証や母子手帳、病状が分かる物(体温表や便のスマホ写真など)、お薬手帳を持って行き、ビニール袋、ティッシュ、着替えの準備があると安心です。


「子ども医療電話相談」の利用も

受診するべきか判断に悩むときは、熊本県子ども医療電話相談(電話番号/#8000もしくは096‐364‐9999)が利用できます。

また熊本県では「くまもとメディカルネットワーク」という仕組みがあり、同ネットワークを利用している施設間でカルテ情報の共有が可能。定期的に治療を受けている場合などは、急に異なる医療機関を受診してもカルテを見て情報を確認でき、迅速で的確な治療につながります。患者さんが利用施設(病院など)に同意書を提出することで同ネットワークに参加できます。緊急時や災害時に備えて、かかりつけ医に相談してみましょう。

日頃から子どもの状態をよく把握して子どもの心身の異常に早く気付くこと、また、かかりつけ医にいつでも相談できるようにしておくことが大切です。


熊本大学病院新生児学寄附講座特任教授 松本 志郎さん

母子手帳や、体温表など病状が分かる物を持参。感染などへの配慮も大事