Q冬になるとインフルエンザが心配です。
何に注意すればいいですか。
頭痛、関節痛など突然現れる全身症状
冬季に流行する季節性インフルエンザは、インフルエンザウイルスA型またはB型の感染を受けて1〜3日後に、発熱(通常38℃以上の高熱)、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などが突然現れ、せき、鼻水などの上気道炎症状がこれに続きます。約1週間の経過で軽快しますが、いわゆる「風邪」に比べて全身症状が強いのが特徴です。
小児では、中耳炎や肺炎を合併したり、熱性けいれんや気管支ぜんそくを誘発したりすることがあります。重篤な合併症として、急性脳症があります。毎年50〜200人のインフルエンザ脳症患者が報告されており、その約10〜30%が死亡しています。
治療は対症療法が中心ですが、抗インフルエンザ薬を使うことにより、症状を軽減することができます。
ワクチン接種で重症化や合併症を予防
予防には、手洗い、うがい、マスク着用が有効です。ワクチン接種により、発症並びに重症化や合併症の予防が期待できます。ワクチンは生後6カ月から接種可能で、安全性も高いとされています。赤ちゃんのいる家庭では、親やきょうだいが予防することで、家族内感染を起こさないようにしましょう。
インフルエンザワクチンは、12歳以下の小児では2回接種が必要です。例年12月くらいから始まる流行に備えて、まだ接種をしてないお子さんは、早めにかかりつけ医に相談してください。
今年から、2〜19歳の人を対象として、鼻に噴霧する生ワクチンも接種可能となりました。まだ接種している施設は少ないと思いますが、注射が苦手なお子さんには、今後の普及が期待されます。 |