■カビの一種が原因
授乳中の赤ちゃんの口の中に、白いコケのようなものが付くことがあります。これは、鵞口瘡(がこうそう)と呼ばれ、カビの一種(カンジダ)が原因で発生します。ミルクかすと見分けがつきにくいですが、歯磨きティッシュなどでこすっても拭き取れない点で区別できます。カビが付いたものを口に入れることによって口の粘膜の表層でカビが繫殖することで起こります。
通常、機嫌がよく、哺乳がよく、普段通り元気に過ごしていれば特に治療の必要はありません。慌てずに、おしゃぶりやお母さんの乳首など赤ちゃんが口に入れるものを毎回きれいに拭くことで1〜2週間ほどで自然に改善します。無理に拭き取ろうとすると逆に口内の粘膜を傷つけるので避けましょう。
自然に治るものが大部分ですが、哺乳を嫌がる(哺乳量が減る)場合は、粘膜が炎症を起こしている可能性があります。また、おむつかぶれを併発している場合は、カビによるオムツ皮膚炎が起きている恐れがあります。口から飲み込んだカンジダが便と共に排せつされて起きているので、口のカビを除去しないとオムツ皮膚炎も治りにくくなります。 |