【元気の処方箋】
さまざまな課題に応える 遠隔医療
「オンライン診療」は、コロナ禍によって耳にする機会が増えた言葉かもしれません。今回は、社会的な課題を解決するために進むデジタル化の一つである「遠隔医療」についてお伝えします。 (編集=坂本ミオ イラスト=はしもと あさこ) |
【はじめに】 医療資源の偏在や通院に課題 医療サービスの確保貢献に期待 |
少子高齢化や地方の過疎化に伴い、医療資源(医療従事者、医療機関など)の偏在が生じています。 |
【遠隔医療とは】 |
◆広く隔たりのない医療サービスを |
【遠隔医療の分類】 |
免疫系が過剰に強く反応 |
@ 医療従事者間の遠隔医療 多様な方法で医療の質向上に寄与 |
代表的なものは、Doctor to Doctor(D to D)と呼ばれる医師と医師の間で診療支援などを行うものです。 |
A 医療従事者と患者間の遠隔医療 時間や場所の制約を受けないオンライン診療 |
代表的なものに、医師と患者間のDoctor to Patient (D to P)で実施するオンライン診療があります。 |
訪問看護師がサポートする場合も |
一方、画面越しの診察になるため、診断に必要な情報が十分得られないなどの問題があります。 |
【MEMO】 最適な治療につなぐ医療のデジタル化 |
今後、政府も医療のデジタル化を推進していく方針です。 |
【ICTを活用した熊本県内での取り組み】 |
【図】くまもとメディカルネットワーク概要イメージ
◎くまもとメディカルネットワーク |
◎脳卒中に対する遠隔医療診断支援システム 迅速・的確な診断体制で 後遺症の軽減や救命率向上に |
急性期医療体制強化のために、熊本県内の一部の医療機関にて遠隔医療診断支援システムを運用する研究が行われています。 |
執筆者
熊本大学大学院 生命科学研究部 放射線診断学講座 教授 平井 俊範 ・日本医学放射線学会 放射線診断専門医 ・日本インターベンショナルラジオロジー学会専門医 ・日本医学放射線学会 研修指導医 |