<多くは体質的なものだが>
お子さんの身長の伸びについて心配される方もいらっしゃると思います。医学的な意味での「低身長」は、平均身長の標準的な範囲より低い人を指し、100人いれば2、3人は当てはまる計算になります。
低身長の多くは体質的なもので治療は不要ですが、治療が必要な(あるいは治療法がある)疾患が隠れていることもあるため、見極めが重要になります。
その見極めの第一歩として「成長曲線」の情報はとても有用です。母子手帳の中にもあるので、見たことがある方も多いと思います。平均的な身長の伸びが線で描かれており、この線から大きく外れているときや、徐々に外れていく場合は病院での検査が必要となることが少なくありません。
<子ども自身が悩むことも>
身長の伸びにはホルモンだけでなく、両親の身長、栄養状況(食事量、偏食がないか)、睡眠など、さまざまな要因が絡んでいます。さらに、小学生以降になると身長が伸びる時期にも差が出てきて、自分の成長が早い・遅いことで悩みを抱える子もいます。
ご両親も同じように心配される場合があるかと思いますが、周囲が気に病みすぎると本人の自尊心をさらに傷つけてしまう場合があります。心配な病気が隠れていなければ、周囲の方は、お子さんの気持ちに寄り添いつつ、ゆったり構えることも大切です。
成長曲線をご家庭でもつけてみませんか? 母子手帳の他、今はアプリもあります。小中学校では保健の先生も成長をチェックしてくださいます。そして、成長について心配事があれば、健診やかかりつけ医などで相談してみてください。 |