【元気の処方箋】
早期発見・早期治療へ 今どうなっている?肝炎・肝がん
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ウイルス感染と脂肪肝が主な原因となる「肝がん」。肝炎ウイルス感染の検査や治療の現状に加え、肝がん撲滅に向けた取り組みなどについてお伝えします。 |
【はじめに】 |
![]() 国内で死亡数が多いがんの5位が「肝臓がん(肝がん)」(男女計、2018年)です。年間約3万人が亡くなっています。熊本県の肝がん粗死亡率は、2014年から17年までほぼ毎年全国都道府県でワースト10に入り、17年は6位にまで上昇しています。 |
【まずは1度「肝炎ウイルス検査」を】 |
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【図1】県内全域の専門医療機関を簡単に予約できます
ウイルス性肝炎は、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変の順に進行して肝がんを発症する場合があります。また、肝炎ウイルスは発見された順番にアルファベット名になっています。 |
【飛躍的に進歩したC型肝炎ウイルス治療】 |
![]() 肝がんを発症する根本となる慢性肝炎の原因は、B型肝炎ウイルス(HBV)感染、C型肝炎ウイルス(HCV)感染、脂肪肝に大別されます。 |
【B型肝炎ウイルスは再活性化に注意】 |
![]() HBVはいったん感染すると肝臓から消えることはありません。しかし、B型肝炎ウイルス薬も開発が進み、ウイルスは排除できないものの抑え込むことが可能になっています。 |
【熊本では肝炎・脂肪肝に対するプロジェクトが始動!】 |
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【図2】熊本脂肪肝プロジェクト あなたの肝臓の硬さを調べてみよう
ウイルス性肝炎の治療が飛躍的に進歩する一方、脂肪肝による肝がんが増えています。ですから現在の課題は、肝炎ウイルス感染の早期発見とC型肝炎ウイルス治療後のフォロー、そして脂肪肝の早期発見です。 |
【執筆者】 |
![]() 熊本大学大学院生命科学研究部 |