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「あれんじ」 2021年1月9日号

【四季の風】
第52回 初場所

第52回 初場所

新年といえば初場所。正月場所、一月場所ともいう。

川風に一月場所の太鼓かな   島田五空

初場所や匂ふばかりの若力士   仁田脇吉応

初場所や花と咲かせて清め塩   鷹羽狩行

「川風」はもちろん隅田川。川面を弾むような太鼓の音が渡る。「匂ふばかりの若力士」の元気。それに、「花と咲かせ」て撒く「清め塩」の絢爛(けんらん)。どの句にも、初場所らしい華やぎがある。

 熊本は昔から名力士を生んだ土地だが、なかでも宇土の第八代横綱・不知火諾右衛門(だくえもん)。肥後藩お抱え力士で、将軍・家慶の上覧相撲や不知火型土俵入りで有名。その墓はちょっと山手の栗崎町の丘の上。以前西岡神社の初詣のついでに散歩したが、最近立派に整備された。これを受け継ぐのが、大関・正代。因みに諾右衛門の身長は一七六センチ、体重一三五キロ。正代は一八四センチで一六五キロ。私たち期待の星である。なお、「初空」とは、元旦の空のこと。

初空や肥後に不知火諾右衛門   中正