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「あれんじ」 2020年11月7日号

【家族の心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
正しいマスクの着用

小さな子どもにもマスクを着けさせる必要がありますか。

大きく減らす感染リスク

 新型コロナウイルスの予防で効果的な方法の一つが不織布マスク(サージカルマスク)の着用です。無症状であっても人混みや人とおしゃべりをする場合などは常にマスクの着用が必要とされています。これは、感染した人の半分以上が、マスクをしていない無症状の人からの感染だったことが分かっているからです。

 人と接する場合、各自が不織布マスクを着用することで感染リスクを8〜9割減らせるとされています。鼻と口を一緒に覆い、マスク辺縁に隙間がないようゴムひもを調整することが重要です。正しい着用ができていないと、予防効果は弱くなります。


換気や消毒も適切に

 WHOと日本小児科学会では、@12歳以上(中学生以上)の子どもは大人と同じようにマスクを着用する A6歳から11歳までは、地域の感染状況や人との接触の程度を大人が判断して、必要な時に適切に着用させる B3歳から5歳の子どもについては着用が難しく、効果も乏しいため無理をさせない C2歳未満は窒息の危険があり、熱中症のリスクも上がるため、むしろ危険―としています。

 子どもがマスクを着用する場合は、いかなる年齢であっても、保護者や周りの大人が注意することが必要です。

 感染の予防はマスク着用だけではありません。オープンスペースで遊ばせる、部屋では換気を十分にする、アルコール消毒を適切に用いるなど、注意を払ってあげることが重要です。

◆正しいマスクの着用
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00094.html


年齢によって異なるマスク着用の指針 保護者や周りの大人が注意を
熊本大学大学院
生命科学研究部
小児科学分野
松本志郎准教授