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「あれんじ」 2020年10月3日号

【家族の心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
目の充血・目やに

目の充血、目やには何のサインでしょう。受診した方がいいですか。

かゆみがあるアレルギー性

 白目(結膜)の部分が赤くなり、目やにが出るのは、一般的に「結膜炎」と呼ばれる症状です。結膜炎は大きく分けて、細菌やウイルスによる「感染性結膜炎」と、それ以外の原因による「非感染性(アレルギー性)結膜炎」があります。

 アレルギー性結膜炎は、かゆみが特徴です。思わず目をゴシゴシこすってしまうほどのかゆみです。治療は、抗アレルギー剤の点眼、症状がひどい場合には内服を併用する場合もあります。


気を付けたい「はやり目」

 感染性結膜炎ではかゆみはなく、目を動かすとゴロゴロとした感覚があり、痛みを伴うこともあります。

 中でも細菌性結膜炎は、乳幼児、学童期それぞれに特定の菌が原因となり、鼻づまりが強い時に起きやすくなります。抗菌剤を含んだ点眼薬で、多くは数日で改善します。

 一方、ウイルス性の結膜炎では、特に人にうつりやすい流行性角結膜炎、咽頭結膜熱(プール熱)、急性出血性結膜炎(アポロ病)の3つを「はやり目」と呼びます。炎症が強く、目やにが多くて目が開けられない場合もあります。特効薬はありませんが、炎症を抑えたり、細菌の混合感染を予防する点眼薬を使用して治るのを待ちます。


必要に応じて小児科の受診も

 「はやり目」は感染力が強いため、保育園や学校への登園(校)には必ず眼科医の許可が必要です。見た目で判断するのは難しいので、自己判断せずに眼科を受診するようにしましょう。家庭内感染防止のため、タオルは別に、お風呂は最後に、手洗いを小まめにする、などが大事です。

 溶連菌感染症、川崎病などの全身症状の一部として結膜炎が見られる場合もあります。目以外にも症状がある場合は、念のため小児科も受診するようにしましょう。


感染性と非感染性(アレルギー性)がある結膜炎の症状 自己判断せず眼科の受診を
熊本大学大学院
生命科学研究部
小児科学講座
准教授 松本 志郎