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「あれんじ」 2020年3月7日号

【慈愛の心 医心伝心】
【第84回】「おせっかい外来」

女性医療従事者によるリレーエッセー【第84回】

【第84回】「おせっかい外来」
慈恵病院小児科
医師
森 博子

 「お母さんは少しゆっくりできていますか?」「上のお子さんは、赤ちゃん返りどう?」

 これは、診察室でよく耳にする外来スタッフの言葉です。

 当院では毎日たくさんの命が誕生し、1カ月健診を一手に行う小児科外来には、赤ちゃんとともに多くの悩めるお母さんたちがやってきます。

 外来スタッフはいつもお母さんに寄り添います。温かい言葉が時にお母さんを泣かせてしまうこともあります。

 私も、診察でお母さんと赤ちゃんをたくさん褒め、お父さん、おじいちゃんおばあちゃんをねぎらい、育児を楽にするためのちょっとしたアドバイスをお伝えするようにしています。風邪や予防接種で受診した親子に対しても同じです。

 そのためか、外来では「ちょっと聞いてもいいですか?」というお母さんの言葉をよくもらうようになりました。

 正直、私もスタッフもかなりのおせっかい。聞かれていなくてもアドバイスを欠かさないし、一歩踏み込んで質問し、電話相談にも親身になって答えます。

 私の最近の目標は、「困っているお母さんに伝えられるように、子育て支援情報について誰よりも詳しい小児科医になること」。そのおせっかいが、追い詰められていたり、「孤育て」を頑張るお母さんの助けになる時だってあると思うのです。

 おせっかいは親子を救う幸せの種。子どもだけでなくお母さんにとっても味方でありたい、と心から思うスタッフと一緒に、これからも「おせっかい外来」を続けていきたいと思っています。