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「あれんじ」 2020年2月1日号

【慈愛の心 医心伝心】
【第83回】「患者に寄り添う薬剤師として」

女性医療従事者によるリレーエッセー【第83回】

【第83回】「患者に寄り添う薬剤師として」
すこやか堂薬局 
薬剤師
横山 依奈

 私は調剤薬局の薬剤師として働いています。薬局薬剤師の仕事は、簡単に言えば病院で出された処方箋に基づいてお薬を出すこと。しかしその使命は、医師から出されたお薬を患者さんに心から納得して正しく安全に服用していただくことです。

 私たちの日々の仕事は、患者さんには医療機関との繰り返しにはなりますが、あらためて病状をお聞きすることから始まります。薬が病状に合っているか確認するためです。

 その後、病院におけるカルテに似た「薬歴」と薬を照らし合わせます。また、持参されたお薬手帳での併用薬の確認も重要です。他の医療機関の薬との重複や飲み合わせの可否を確認するためです。と、ここまでは今の時代ならAIにもできることです。

 そこで今の薬剤師は、もう一歩踏み込んで患者さんの生きた情報を得ることが大事になってきます。情報は検査値など目に見えるものばかりではありません。一人一人に寄り添い、その時の気持ちや薬に対する不安や疑問を引き出し、解決に導くことが必要だと考えています。

 患者さんの中には医師に言えなかったこと、聞けなかったことを薬局で話される方もいらっしゃいます。そんな声をお聞きし、服薬指導に生かしていくことを意識しています。しかし時間に追われ、薬の説明だけに終わって患者さんの声に耳を傾けることができていないと思うことも。

 もっと自信を持って相手に向き合えるようコミュニケーション力を高め、患者さんに寄り添う薬剤師に近づくことが、私の医療人としての目標です。