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「あれんじ」 2019年9月7日号

【元気の処方箋】
体と一緒に頭(脳)も鍛える!? コグニサイズを始めよう

 年齢とともに衰えを感じがちな体と脳の機能。その双方に働きかける運動があれば、ぜひ日常生活に取り入れたいと思いませんか。そこで今号と次号にわたって、頭を使いながら体を動かすエクササイズの意義・方法などをお伝えします。  (取材・文=坂本ミオ)

【はじめに】コグニサイズって何?

 英語のcognition (コグニション=認知)とexercise (エクササイズ=運動)を組み合わせた造語「コグニサイズ」は、国立長寿医療研究センターが普及に力を入れる認知症予防プログラムの名称です。

 具体的には、全身を使った軽く息が上がる程度の運動をしながら、頭では計算をしたり、言葉を考えたり、といった“頭を使う(脳に認知的負荷がかかる)”課題を行うものです。

 認知課題(頭を使う)と運動課題(体を動かす)を同時に行うトレーニングは、「デュアル(2重の)タスク(課題)」と呼ばれ、脳の血流がよりアップし、認知症予防になるといわれています。


【コグニサイズのポイント】

 「認知症の予防なんて、まだ早い」と思う人も多いかもしれませんが、やってみると、これがなかなか難しくて面白いのです。年齢に関係なく、家族みんなでトライしてみませんか。

 その際、以下を意識するようにしましょう。

@ それぞれの課題に対し、頭と体が確実に使えているかを意識、確認しましょう。

A できなくて当たり前です! できなかったこと、間違えたことがあなたの脳を活性化させていますよ。

B ちょっと考えないとできないくらいのレベルの内容を行いましょう。

C 慣れてできるようになったら、もう頭は使わなくなっています。違うものにチャレンジしましょう。

D みんなでやって、笑いが出れば、なおいいですね!


【まずはウオーミングアップ】

考えながら指を動かし、脳を活性化させましょう。

◎指くるくる回し

 両手の指を広げて、指先を合わせます。親指から順に指先を離し、指同士がぶつからないようにくるくる回します。 

【チェックポイント】

 中指までは順調に回せた人も、薬指で少し苦労するかも? 薬指がスムーズに回せるようになるまで頑張りましょう!


◎ひとりじゃんけん

 例えば「左手を先に出し、右手はそれに負けるものを出す」と決めます。左手でパーを出したらすぐにリズム良く、「じゃんけんぽん」と、右手でグーを出します。左手をグーに変え、右は…と次々にやってみます。

 慣れたら今度は「右手を先に出し、左手はそれに負けるように出す」など、テンポ良くやってみましょう。

【チェックポイント】

 家族や友人がそばにいるなら、一緒に「後出しじゃんけん」を楽しむのもオススメですよ。


【有酸素運動+認知課題】

 ウオーキングやステップ運動(ステップ台の昇降や、その場で脚を開いて閉じる、など)、いすに座っての足踏みなどは有酸素運動になります。

 有酸素運動をすると、酸素がたくさん脳に行き渡り、血流が増加して、脳が活性化します。

 これに、例えば「しりとり」や、計算(100から7を引いていく)、名前を言う(赤いもの、花、動物など)など頭を使う認知課題を同時に行うことで、より効果が上がります。


◎いすに座って「あんたがたどこさ」

(1)いすに座って足踏みしながら、「あんたがたどこさ」を歌います。

(2)歌詞の中で「さ」が出てきたところで手を打ちます。


◎その場足踏みで「あんたがたどこさ」

(1)「あんたがたどこさ」を歌いながら、腕をしっかり振り、その場で足踏みをします。

(2)歌詞の中で「さ」が出てきたところで、片方の腕を前に伸ばしてつきだし、腕と反対の脚を前に伸ばします。

(3)また、普通に足踏みを続け、「さ」が出るたびに、グーパンチをするように腕を伸ばし、腕と反対の脚を前に出します。

【チェックポイント】

 歌詞に「さ」が出る間隔が長くなったり、短くなったりするので気を抜かず、注意して歌いましょう♪


【メモ】間違えることが良い刺激に

 写真で見ると簡単そう。それがやってみると思いの外できない…。それがデュアルタスクというものかもしれません。

 できるつもりができないと、ちょっとイライラしてしまいがち。そのうち「もういいや」となりそうですが、間違えることが良い刺激になっているのであり、それにトライすることに意味があるのです。当たり前にできるようになれば、もうそのコグニサイズは頭を鍛えてはくれません。

 創意工夫して内容を変え、レベルアップしていきましょう。


教えてくれたのは
日本赤十字社
熊本健康管理センター
健康支援課
運動指導士
牧尾幸美 さん
㈶健康・体力づくり事業財団認定 健康運動実践指導者