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「あれんじ」 2019年4月6日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
子どもの事故(鼻腔異物)

子どもがよく鼻に物を入れ、取れなくなるのではとひやひやします。

窒息の原因になることも

 子どもの好奇心は成長には欠かせない発達因子です。しかし、時に大人が想像もしないような行動をとることがあります。鼻や耳に物を入れてしまう行為も、そのような好奇心からと理解されています。

 外来でよく経験するのは、ビー玉やおもちゃの部品などです。鼻をかませてすぐに引き抜ける場合はいいのですが、簡単に取れなくなった時が問題です。

 基本的には、無理せず、すぐに耳鼻科を受診しましょう。無理に摘出しようとして鼻の粘膜を傷つけ出血する場合があります。また、逆に奥に押し込んでしまって窒息の原因になった報告もあり、自宅での摘出はお勧めできません。万が一、気管内に入り込んだ場合は、全身麻酔をして手術での摘出が必要になります。


ボタン型アルカリ電池に注意
熊本大学大学院
生命科学研究部
小児科学分野
松本志郎 准教授

 何度も繰り返している子は、鼻に物を入れたことを伝えない場合もあります。長い間、鼻に物が入ったままの場合、片方の鼻からの鼻水や悪臭が続いたりすることがあるので、日頃から注意しておきましょう。

 ボタン型アルカリ電池などは、「鼻の粘膜に潰瘍・壊死を起こして移植手術を必要とした」「そのまま飲み込んで腸に穴があいた」などの報告があり、非常に危険です。まずは、簡単に手の届く場所に子どもにとって危険性の高いものを放置しない配慮が必要です。

 子どもの事故は、発達状況と関連が深く、国民生活センターのHPに「子どもの発達と起こりやすい事故」としてまとめられています。ぜひ一読ください。社会全体で子どもを事故から守りましょう。