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「あれんじ」 2019年2月2日号

【慈愛の心 医心伝心】
【第75回】妊婦健診と超音波検査

女性医療従事者によるリレーエッセイ【第75回】

【第75回】妊婦健診と超音波検査
ウィメンズクリニック
グリーンヒル
臨床検査技師
光永香織    

 臨床検査技師という職種を知らない人も多いかもしれません。臨床検査技師の仕事には、血液検査や心電図検査、超音波検査など、さまざまな分野があります。

 私の勤める産婦人科では、おなかの中にいる赤ちゃんが順調に育っているかを超音波検査で診る仕事があります。4D超音波検査を用いると、おなかの中にいる赤ちゃんの顔を立体的に見ることができます。妊婦さんだけでなく小さなお子さんでも、おなかの中の赤ちゃんの顔や表情をはっきり認識することが可能です。

 妊婦さんがおなかの赤ちゃんの顔を見ることで喜んでもらえること、元気に動く姿を見て安心してもらうことは、私にとってのやりがいにつながっています。

 しかし、妊婦健診での超音波検査は、赤ちゃんの元気な姿や表情を見て喜んでもらうことが一番の目的ではありません。おなかの中の赤ちゃんが正常に発育しているかどうかを確認し、赤ちゃんの異常を見落とさないことが、最も大切なことです。

 時には、おなかの中の赤ちゃんに病気や奇形が見つかることもあります。何らかの異常がある場合は、なるべく早期に発見し、適切な対応をしなければなりません。そのためにも、超音波業務における日々のトレーニングを重ね、より技術を高めていく必要があります。

 妊娠・出産は、思い描いた理想通り予定通りに進むこともあれば、そうでないこともあります。妊娠・出産への不安や悩みを少しでも軽減して出産に臨んでもらうためのサポートができるよう、日々頑張っていこうと思っています。