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「あれんじ」 2019年1月12日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
じんましん

Q.冬になると、じんましんが出ます。どうすればいいでしょうか。

●子どもから若い成人に多い

 じんましんは、およそ5人に1人くらいが経験する皮膚のトラブルです。特徴は、皮膚にくっきり盛り上がった(膨疹(ぼうしん)と言います)、赤い(紅斑(こうはん)と言います)発疹で、多くの場合はかゆくて、しばらくすると跡形もなく消えます。原因が突き止められないことも少なくありません。

 今回ご相談いただいたように、暖かい部屋から急に空気が冷たい屋外に出る、あるいは逆に寒い場所から暖かい場所に移動した場合に、じんましんが出ることがあります。これらはそれぞれ「寒冷じんましん」「温熱じんましん」と呼ばれており、温度刺激によって起こることが知られています。

 これらは、温度の刺激によって皮膚の中にある肥満細胞と呼ばれる細胞からじんましんの原因物質(ヒスタミン)が放出されてできると考えられています(アレルギー性じんましんの場合はアレルゲンの刺激で同じ現象が起きます)。温度で誘発されるじんましんは、子どもから比較的若い成人に多く見られます。


●症状が出る状況を観察 早めに相談を

 対応としては、急な温度変化を避けることになるのですが、実際の生活ではなかなか難しい場面も多いかと思います。抗ヒスタミン剤などで一定の効果がある方も多く、症状が強い場合には内服薬が使用されることがあります。

 似たようなものに、主に発汗の刺激で起こるじんましん(コリン性じんましん)、一定の食事を取った後に運動することで起こるじんましん(食事依存性運動誘発性アナフィラキシー)などもあり、合併することもあるので、症状が出る状況を正確に確認して、症状にあった対応策を見つけることが大切です。

 じんましんが出現した状況をよく観察し、早めに皮膚科の先生に相談しましょう。

監修:熊本大学生命科学研究部皮膚病態治療再建学分野 福島 聡准教授


「寒冷じんましん」「温熱じんましん」と呼ばれ温度刺激によって起きます

熊本大学大学院生命科学研究部
小児科学分野
松本志郎 准教授