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「あれんじ」 2018年9月1日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
溶連菌感染症

溶連菌感染症とはどんな病気ですか?

赤い小さな発疹や頭痛、腹痛も

 溶連菌とは、正式には「溶血性連鎖球菌」と呼ばれる細菌です。試験管の中で育てた時に血液を壊す作用(溶血)があるため「溶血性」という名前で呼ばれています。

 主に喉に感染して、咽頭炎や扁桃(へんとう)炎を起こします。保育園・幼稚園児や小学生(低学年)が家に戻ったあと急に「喉が痛い」と言い、38度以上の発熱に気づき病院に行った、という経験をされた家庭もあるかと思います。

 体や手足に小さくて赤い発疹が出たり、舌にイチゴのようなツブツブができたりします(イチゴ舌)。頭痛、腹痛、首すじのリンパ節の腫れも見られます。


十分な抗生剤治療が大事

 溶連菌が疑われると、綿棒でのどの粘液をぬぐいとり菌の検査が行われます。ペニシリンという抗生剤が効果的で、通常は翌日か翌々日には解熱し、他人にも感染しなくなります。ただし、すぐに抗生剤を中止してはいけません。治療が不十分であると合併症であるリウマチ熱(心臓病)や急性腎炎(腎臓病)につながる可能性があります。

 いずれも溶連菌がいなくなった後に体の中で引き起こされる免疫反応によって起こるため、初期に十分除菌しておく必要があります。

 2週間後くらいに再度受診する指導があるのは、この合併症のチェックのためですので、きちんと守りましょう。時に再発もあり、家族への感染も25%に起こるとされていますので、きょうだいなどに症状がある場合はしっかり観察し、必要な場合は早めに医療機関を受診しましょう。


主に喉に感染、咽頭炎や扁桃炎に。合併症や家族への感染にも注意
熊本大学大学院
生命科学研究部
小児科学分野
松本志郎 准教授