【元気!の処方箋】
適切な治療で神経痛の後遺症を防ぎたい 帯状疱疹(たいじょうほうしん)
「痛みがひどかった」「水ぶくれができた」など、かかった人から断片的に話を聞く「帯状疱疹」。いったいどんな病気なのでしょう。 今回は、誰もが一度はかかるという「帯状疱疹」についてお伝えします。 |
【はじめに】誰もが一度はかかる病気 |
帯状疱疹にかかると、まずヒリヒリとした痛みが出てきます。2〜3日たってから、その場所に発疹が出てきて、帯状疱疹と診断できます。 |
【原因】 |
■水痘が治っても体の奥に潜む「水痘・帯状疱疹ウイルス」 |
【症状】最初に痛み その後、発疹、水ぶくれに |
【図】帯状疱疹の症状
最初に痛みが出ます。2〜3日後に痛みの出た部位に赤い斑点が出て、小さい水ぶくれ(水疱=すいほう)になり、帯状疱疹と診断できるようになります(図)。 |
体の片側だけに出るのが特徴 |
そして、体の左右どちらか片側だけに出るというのが特徴です。 |
痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」に注意 |
問題は、痛みです。高齢の方、免疫力が低下する病気を持っている方、後で説明する抗ウイルス剤による治療が遅れてしまった方などでは、後遺症として痛みがずっと残ってしまう場合があります。これを、「帯状疱疹後神経痛」といいます。一度なってしまうと、治るまでにかなり時間がかかる神経痛です。 |
【治療】抗ウイルス薬の内服を1週間 早い治療開始を |
神経痛などの後遺症を残さないためには、どうしたらいいのでしょうか? |
【かかったら気を付けたいこと】 |
◎赤ちゃんなどとの接触は避けましょう |
【終わりに】早めの受診が大事 ワクチン接種の検討も |
どんなにひどい発疹が出ても、多くの場合1〜2週間でかさぶたになり、治ります。痛みもそれにつれて治まってきます。 |
執筆いただいたのは |
熊本大学医学部附属病院
皮膚科・形成再建科 福島 聡 准教授 専門は、皮膚悪性腫瘍、アトピー性皮膚炎 ・日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 ・皮膚悪性腫瘍指導専門医 ・日本アレルギー学会認定アレルギー専門医 ・日本がん治療認定医機構がん治療認定医 |