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「あれんじ」 2018年1月13日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
熱性けいれん

Q 熱性けいれんはどうして起きるのでしょう?起きたら、どうしたらいいですか?

子どもの7〜8%が経験

 熱性けいれんとは、38℃以上の発熱に伴って乳幼児に生じるけいれん、または脱力などの発作です。

 子どもの7〜8%が経験する比較的よくみられる病気の一つなのですが、原因はよく分かっていません。熱性けいれんを起こしやすい体質があり、発熱による体の変化によって、発作を起こしているのではないかと考えられています。

 1歳から2歳にかけて最も多く、1回の発作を経験した中の3割ぐらいの子どもは2回以上の発作を起こします。

 発作が起きた時に、何時に始まったか、何分間で終わったか、どんな動きをしていたかなどを記録しておくと診察の時に役立ちます。


発作が5分以上続く場合は救急病院に

 発作が起きたら、口の中に食べ物がないかを確認して布団の上など安全なところに寝かせ、発作が止まるのを待ちます。口の中に食べ物がある時や吐いてしまった時は顔を横に向けてください。

 また、発作が5分以上続くときには薬を使って止める必要がある場合があるので、救急病院に連れて行ってください。発作が短時間で止まれば、通常の診療時間にかかりつけ医を受診し、その後の対応を聞いておくとよいでしょう。繰り返し発作がみられるなら、予防のために座薬などを準備することもあります。

 熱性けいれんの多くはてんかんなどの他の病気は起こさず、発達への影響もありません。また、小学校入学の頃には発作が起こらなくなります。熱性けいれんがみられると、予防接種を受けてよいのか心配になることもありますが、ほとんど問題なく受けることができます。


多くは他の病気を起こすことはなく、発達への影響もありません
熊本大学大学院生命科学研究部
小児科学分野
教授 中村公俊