【元気の処方箋】
治療の選択肢増えた花粉症
多くの人がその症状に苦しめられている花粉症。冬が終わり、春が来るのは本来待ち遠しいものですが、花粉症の人たちは準備が必要です。 今回は、花粉症の仕組みや治療法、暮らしの注意点などをお伝えします。 |
【はじめに】春先、秋口とさまざまな抗原が |
花粉症は、ある特定の季節に飛散する花粉により起こる季節性のアレルギー性鼻炎と結膜炎のことです。 |
【スギ花粉症の状況】増加が顕著なスギ、ヒノキ合併花粉症 |
スギ花粉症は、10年ほど前から有病率が大きく増加し、全国的には人口の25%に達しているという報告もあります。熊本ではここまで多くはないようですが増加しているのは明らかです。 |
【発症の仕組みと症状】症状があればスギ花粉IgE(アイジーイー)抗体の有無の確認を |
(図1)アレルギー反応のしくみ
では、どのようしてスギ花粉抗原(アレルゲン)に対するアレルギー反応が起きるのでしょうか。 |
【治療法】抗アレルギー薬、レーザー治療 スギ花粉舌下免疫療法など |
舌下免疫療法
治療法は、抗アレルギー薬を早めに飲み始める初期療法が最も手軽な治療法です。既にOTC(市販薬)を含め多くの薬があります。 |
(表1)
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舌下免疫療法の特徴 |
(図2)アレルゲン免疫療法のメカニズム
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【暮らしの注意点】花粉飛散情報をチェックして |
(図3)
スギ花粉は春先の雨上がり、風の強い天気の良い日に大量に飛散します。花粉飛散時はメガネやマスクを着け、テレビや新聞、インターネットなどからの花粉飛散情報(図3)を有効に利用し、不要不急の外出を控える生活をしましょう。 |
【終わりに】 |
花粉症は一度発症すると、自然治癒がほとんど見られない厄介な病気です。 |
執筆いただいたのは |
・医学博士
・耳鼻咽喉科専門医 ・アレルギー学会認定専門医 ・認定補聴器相談医 定永耳鼻咽喉科クリニック 定永恭明(さだながやすあき) 院長 |