【元気!の処方箋】
痛みを起こさぬ体になろう! 家庭でできるエクササイズ 【後編】足腰を鍛える
肩こりの予防や改善に有効なエクササイズをお伝えした9/2号に続き、今回は足腰を鍛えるエクササイズを紹介します。 年齢とともに腰や膝の痛みを訴える人が増えるようです。 今回も、家庭でできるストレッチや筋力トレーニングをお伝えします。(取材・文/坂本ミオ) |
【はじめに】運動不足が招く「負の連鎖」に陥らないよう、運動習慣を |
最近、「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」という言葉を聞きます。これは、骨、関節、筋肉や神経で構成される運動器の障害のために「立つ」「歩く」などの能力が低下し、要介護や寝たきりになる危険が高い状態をいいます。 |
【STEP1】まずは姿勢を再びチェック! 壁と腰の間が空きすぎていませんか? |
※壁と腰の間の隙間に手のひらがやっと入る程度が目安。
かかと、お尻、頭を壁につけ、立ちます。その時、壁と腰の間にできる隙間をチェックしましょう。手のひらがやっと差し込めるくらいならOK。手の甲が腰に触れずにさっと入ってしまうようなら、いわゆる「反り腰」になっています。 |
【STEP2】ストレッチ 伸びている関節や筋肉を意識して |
◎いすに座って
【膝関節まわり、脚の側面】 ※左右各5往復程度行う 片方の脚を伸ばし、膝を内側にゆっくりひねります。5〜10秒ほどキープ。 ↓ 次に外側へとゆっくりひねります。ここでも5〜10秒ほどキープ。 日常生活で十分使っているつもりの脚。実は案外使っていないところも多いのです。脚の表、裏、側面を伸ばすストレッチを紹介します。 |
◎いすに座って
【脚の裏側】 ※左右行う 片方の脚を伸ばします。伸ばした方の足のかかとを床につけ、つま先は上向きに。背筋を伸ばしましょう。 ↓ 息を吐きながら、上体をゆっくり前に倒します。脚の裏側が伸びていることを感じるところで10秒ほどキープ。 ◎暮らしに取り入れるヒント |
【STEP3】筋力トレーニング |
タオル2枚程度を折りたたみ、膝の間に挟みます。
膝の開きに合わせて立ち、つま先は膝と同じ方向に。手は頭に置いても、バランスが取りやすいように前に伸ばしてもOK。 ❶タオルを使って、スクワット! |
膝がつま先より前に出ないように気を付けながら、いすに座るようなイメージで腰を後方にゆっくり落とします。またゆっくり元の姿勢に戻ります(5秒で下がり、5秒で戻るペース)。
※5回くらいから始め、無理しないよう徐々に回 数を増やしましょう。 【ポイント】 |
❷太ももの表を伸ばし、裏側を鍛える! |
(2)その脚をもっと深く曲げ、かかとをお尻に近づけるようにします。 |
【終わりに】座っている時間を短くする生活を目指そう |
足腰を鍛えるのに有効なウオーキングの場合も、膝を支える太ももを鍛えておくと膝への負担が減り、痛みを起こしにくくなります。歩く前後にしっかりストレッチすることも大事です。 |
教えてくれたのは |
日本赤十字社
熊本健康管理センター 健康支援課 山口真由美 さん ・(財)健康・体力づくり事業財団 認定 健康運動指導士 ・赤十字救急法指導員 |