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「あれんじ」 2017年9月2日号

【元気!の処方箋】
痛みを起こさぬ体になろう! 家庭でできるエクササイズ 【前編】肩こり予防

 年齢とともに肩や腰、膝などに痛みが出てくる人が多いようです。疾患であれば治療が必要ですが、そうならないために日常的にできることがあれば、実践したいものです。

 そこで、痛みを起こさぬ体を目指し、予防・改善に有効なストレッチや筋力トレーニングを、今回は首肩を中心に、次回10/7号では足腰を中心にお伝えします。(取材・文/坂本ミオ)

【はじめに】肩こりは職業病? 生活習慣病?
【図】「こり」のサイクル

 パソコンに向かって終日座ったままの仕事に就いていたり、趣味で手芸などに没頭したり…。同じ姿勢を長時間続けた後に感じる肩こり。こりから痛みや、動きにくさを引き起こすことも少なくありません。

 では、肩こりとはどういう状態でしょうか。

 「こる」というのは、筋肉が緊張して硬くなる状態を指します(図)。私たちの肩は常に5sほどある頭を首で支えながら、体重の約8%の重さがある両腕をぶら下げている状態です。それだけでも、首・肩周辺の筋肉には常に負担がかかっています。


 そこに次のような問題があることで、肩こり(首こり)が起きます。

◎姿勢(体の歪みから起こる血液循環の悪化)
◎筋力(運動不足による筋力と柔軟性の低下および血流低下)
◎ストレス(筋肉の疲労、精神的な疲労)

 ですから、肩こりを予防・改善するには、この3つの要因を排除すればいいわけです。


【STEP1】まずは姿勢をチェック! あなたの今の体の状況は?

 「体の歪み」を知る姿勢チェックから始めましょう。


【STEP2】ストレッチ 縮こまった筋肉を伸ばそう!

 意識しないうちに縮こまっている筋肉。まずはしっかり伸ばしましょう。

 ストレッチは、伸びていると感じるところで10〜15秒ほどキープ。その間、呼吸を止めないように気を付けましょう。

◎暮らしに取り入れるヒント
 自宅なら「食後、テーブルを離れる前に」、オフィスなら「席を離れる時に」と、心掛けると習慣にできそう。


【STEP3】筋力トレーニング 筋肉の動きを意識しよう!

 「筋トレ」と聞くと大変そうですが、無理なく鍛えられるものを紹介します。

 動かす筋肉を意識し、ゆっくり5〜10回行います。筋肉に力を入れるときは「息を吐く」と覚えておきましょう。


◎暮らしに取り入れるヒント  
 タオルを使ったストレッチは、入浴中に浴用タオルを使って行うのもお勧めです。


【終わりに】日常生活に組み込む工夫を

 姿勢の悪さや運動不足、ストレスが引き起こすこりや痛み。

 オフィスで座りっぱなしということが多い職種の場合、30分に1回は立ち上がって伸びだけでもしたいものです。

 今回お伝えしたストレッチや筋トレなどを、職場で声を掛け合って行えば、作業能率がアップするかもしれません。

 家でも職場でも日常生活に組み込んで、こりや痛みを予防、改善していきましょう。


教えてくれたのは
日本赤十字社
熊本健康管理センター
健康支援課 
山口真由美 さん 
 
・(財)健康・体力づくり事業財団認定 健康運動指導士
・赤十字救急法指導員