【見る・知る・感じる 熊本まつり探訪】
【上八幡宮例大祭】
一人傘矛(かさほこ)を先頭に 奴踊り、万年豊作踊り |
五穀豊穣、大漁を祈願 |
上天草市大矢野町の上八幡宮(かみはちまんぐう)は、応神天皇と、その母である神功皇后、比売大神(ひめのおおかみ)を御祭神とし、寛文年間(一六六一〜七二)に大分県の宇佐八幡神宮から分霊されました。五穀豊穣と大漁を祈願する神幸式は、宝暦元年(一七五一)に始まったと言われ、その歴史は270年にもなります。 |
神と俗世間を分ける“化粧 |
祭りでは、本宮から江樋戸(えびと)地区のお仮屋まで進む神幸行列を「お下り」、お仮屋で一泊し、本宮まで帰る神幸行列を「お上り」と呼び親しんでいます。 |
【教えてください】「傘矛の変遷」 |
上八幡宮の祭りは、1人で持つ“一人傘矛”が特徴的な祭りですが、県内でこのスタイルが残っているのは、上八幡宮の例大祭だけです。九州では、長崎県の諏訪神社で行われる「長崎くんち」が同じ一人傘矛。この類似点から、上八幡宮の一人傘矛の様式は、長崎から海を経由し伝わってきたと考える説もあるようです。 |