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「あれんじ」 2016年6月4日号

【慈愛の心 医心伝心】
【第54回】チャイルドシートは子どもの指定席

女性医療従事者によるリレーエッセー【第53回】

【第54回】チャイルドシートは子どもの指定席
熊本大学医学部付属病院
小児科 
医師 黒澤茶茶(ささ)

 夫の仕事の都合で1年半、アメリカで生活をしました。
 アメリカではおおむね7歳(身長145p)くらいまで、チャイルドシートの使用が義務付けられています。また、車の中に短時間でも子どもを置き去りにしたり、子どもだけで留守番をさせることも禁止されています。そして、チャイルドシートを使用しなかったり、子どもを独りにすることは、「適切な療育を行っていない=ネグレクト(育児放棄、育児怠慢)」と捉えられ、逮捕されるというのです!
 アメリカで長女を出産した際、退院時に赤ちゃんがチャイルドシートにおさまるところまで病院のスタッフが確認し、見送ってくれたのを覚えています。生まれて初めて車に乗る時からチャイルドシートが子どもの指定席なのです。
 日本でも6歳未満の子どもにチャイルドシートの着用が義務付けられて15年以上が経ちます。実際にどの程度きちんと着用されているでしょうか? 親の都合で使ったり使わなかったりすると、子どもはチャイルドシートを嫌がるようになります。そうならないためにも、最初が肝心! チャイルドシートの使用を習慣付けることが大切です。
 使用しないことが虐待だなんて大げさと思われるかもしれません。でも実際に救急医療の現場では、交通事故に遭った子どもの中に「チャイルドシートを適切に使用していれば、こんなことにはならなかっただろうに…」というケースが少なからずあります。
 子どもを守るのは親の役目です。車のアクセルを踏む前に、子どもにチャイルドシートの着用を!