【元気!の処方箋】
子どもの睡眠障害 体内時計を狂わせない 生活習慣で、予防・改善を
4月。新年度が始まり、入学、進級する子どもたちは新しい環境での生活が始まります。元気で楽しい暮らしの基本は、規則正しい生活習慣から。そう分かっていても、誘惑の多い現代社会では親の思うようにはいかないことも…。 今回は、子どもに増えているという睡眠障害についてお伝えします。 |
【はじめに】不登校の原因の一つにもなる睡眠障害 |
【図1】平成26年度睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立など関係性調査 文科省
本紙の昨年11月7日号で、睡眠障害について伝えました。ひと口に睡眠障害と言っても、〈不眠症〉〈睡眠呼吸障害〉〈睡眠中の異常行動や運動障害〉〈概日リズム睡眠覚醒障害〉〈過眠症〉と、原因や症状、それを引き起こす疾患などさまざまです。 |
【(1)睡眠障害がもたらすもの】成績や作業効率の低下 イライラ、肥満など |
【図2】睡眠の役割
スマートフォン(スマホ)やパソコン、ゲームなどのIT機器、部活動や塾通いなど、現代の子どもたちの周囲は刺激にあふれ、忙しい毎日を送っています。 |
【図3】発症時の学年
睡眠覚醒相後退症候群と診断された患者の概要 (くわみず病院調べ) |
【(2)睡眠障害の誘因】眠気を抑制、体内時計を狂わせるIT機器や遅い夕食 |
【図4】睡眠障害の誘因(複数回答)
睡眠覚醒相後退症候群と診断された患者の概要 (くわみず病院調べ) 特にゴールデンウイークや夏休み明けに症状が出やすいのは、夜更かしが恒常化して朝起きなくなるためです。朝遅くまで寝ないと睡眠が確保できないリズムに体が慣れ、体内時計がずれて固定してしまうと、起きられなくなります。 |
【(3)治療・改善には】環境整備+ルーティン 体内時計を正すのは自分! |
人が眠るためには |
【memo】睡眠が足りているかどうかの目安は? |
○午前中に眠気を感じる |
【終わりに】 |
睡眠障害を訴える中には、睡眠だけではない問題があることもあり、治療は単純ではない場合もあります。それだけに、治療には医師や親との信頼関係を築くことも重要です。 |
話を聞いたのは |
社会医療法人 芳和会 くわみず病院 |