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「あれんじ」 2016年2月6日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
新生児で注意すること

Q.初めての赤ちゃんがもうすぐ生まれます。新生児のお世話や健康管理で気を付けなければならないことを教えてください

お乳を飲んで吐き戻してもあまり心配しないで

 新しい命が芽生え、もうすぐ新しい家族が増える。それはとても素敵な経験です。日々大きくなるお腹にワクワクしつつ、一方で生まれたらどうお世話したらいいのか不安もあるでしょう。

 赤ちゃんの仕事は、「飲む」「寝る」「泣く」の3つと言われます。
 飲むことはまさに生きるため。乳首を探して吸い、お乳を飲み込むことは全て神経の反射で行われます。

 おなかがいっぱいになっても、飲み疲れて眠くなるまで吸い続けます。赤ちゃんの胃は吐きやすいようにできていますので、時に吐き戻すこともあります。びっくりするかもしれませんが、あまり心配しなくていいです。

 授乳後にウンウンうなることもあります。赤ちゃんは1回に体重1sあたり約20〜25㎖のお乳を飲みます。体重60sの大人だと約1・5ℓになりますから、うなるのも当然と思います。


「泣く」のは元気な証拠 コミュニケーションの第一歩

 次に寝ること。よく眠りよく育つには、適度な体温(37・0〜37・5℃)に保つことが大切です。大人が過ごしやすい室温にして、あとは衣服や掛け物で調節します。窓際や風通しのいい所は体温が影響されやすいので避けましょう。

 最後に泣くこと。よく泣くのは元気な証拠です。一方でコミュニケーションの第一歩です。

 日々赤ちゃんと過ごす中で、なぜ泣くのか、どうしたら泣き止むのか、分かってきます。赤ちゃんとのコミュニケーション、それは母親、父親も成長させるものです。そしてこの時期、赤ちゃんの脳は目覚ましい発達を遂げるのです。あなたの笑顔を赤ちゃんは待っていますよ。


「飲む」「寝る」「泣く」 赤ちゃんの3つの仕事を十分に
総合周産期母子医療センター
新生児部門 
講師 岩井正憲