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「あれんじ」 2015年10月3日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
歩行に関する悩み

Q.2歳2カ月の子ども。足取りがよたよたしておぼつかない気がします。また、足がまっすぐでなくX脚ぎみのように見え、心配です。

病気の症状として現れる
歩き方や足の形の異常に注意を

成長の過程でO脚、X脚が見られることも

 歩き方がおぼつかないのは、歩き始めてしばらくはよく見られることです。時間とともに自然に上手になるので心配はいらないと思います。

 歩き方や足の形の異常で多く見られるのはO脚とX脚です。O脚とは両側の膝の関節が外側に凸に曲がった状態、X脚はその逆で内側に凸に曲がった状態です。

 1歳ごろは生理的な(病気ではない)O脚がみられ、成長とともに自然に真っ直ぐになります。3〜4歳ごろには逆に生理的なX脚がみられることがあり、7歳ごろに成人と同じようなごく軽いX脚となります。

 O脚では内側に、X脚では外側に足を回すような歩き方になります。それが顕著に見られる場合はO脚やX脚がひどくなっているかもしれません。


歩き方の異常で病気に気づくことも かかりつけ医に相談を

 歩き方や足の形の異常には、自然にみられ成長に伴って改善するものと、病気の症状として現れるものがあります。

 O脚やX脚がひどくなる病気としては、ビタミンDの不足によって起こる「くる病」や、低身長を伴う小児科の病気、骨の変形を伴う整形外科の病気などが考えられます。

 また、「発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)」やその他の骨や筋肉などの運動機能の異常でも、変な歩き方が最初に気づく症状のことがあります。そのような時にはかかりつけ医に相談して、必要に応じて整形外科医を紹介してもらうとよいでしょう。


病気の症状として現れる歩き方や足の形の異常に注意を

熊本大学大学院
生命科学研究部
小児科学分野
准教授 中村公俊