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「あれんじ」 2015年9月5日号

【慈愛の心 医心伝心】
【第48回】お母さんになるということ

女性医療従事者によるリレーエッセイ【第48回】

【第48回】お母さんになるということ
医療法人社団愛育会
福田病院    
小児科医師 後藤 仰子(こうこ)

 福田病院で毎日たくさんの赤ちゃんを診察して10年以上になります。その間に私自身2度の出産を経験しました。

 お産や子育てについて、分かっていたつもりでいましたが、2度の出産を通して、それまで実は何も分かっていなかったということを思い知らされました。妊娠、出産の辛さ、育児の大変さ、わが子を思う母親の気持ちを身に染みて実感しました。

 福田病院では、毎日たくさんのかわいい赤ちゃんが生まれ、たくさんのお母さんたちとも出会います。10代の若いお母さんから「よく頑張りましたね」とこちらが脱帽するほどの高齢のお母さん、たった独りで頑張っているお母さんも、支えてくれる人が周りにたくさんいるお母さんも、それぞれにさまざまな不安や悩みを抱えながら、一生懸命わが子と向き合っています。

 赤ちゃんは誰かが守ってあげなければ、一人では生きられないか弱い存在です。赤ちゃんは、お母さんやお父さんを自分で選ぶことはできません。

 お母さんと赤ちゃんが幸せになれる近道は、お母さんが母親としての覚悟をいかにしっかり持つかということではないでしょうか。周りがどんなにサポートしても、他人に対する依存心が強いお母さんは大変苦労されているようです。

 妊娠、出産、育児は女性が成長できる最大のチャンスです。焦らず、自分の歩調でしっかり前に進んでいきましょう。

 女性は一生かかって母親になるのですから。