あれんじのページ

「あれんじ」 2015年9月5日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
食物アレルギー

 子どもが食物アレルギーにならないか心配です。離乳食を始める前に血液検査を行った方がいいですか?

血液検査は万能ではありません。
初めて食べる食材は少量から始めて

不必要な除去食につながらないよう注意

 血液検査(特異的IgE抗体)では、特定の食材(抗原)に対するアレルギーの抗体の有無を見ます。

 血液検査の結果と有症率にはある程度相関があります。実際にアレルギー症状が出たことのあるお子さんでは陽性になることが多く、どの食材で症状が出たかを特定する場合に、診断の一助としては有用です。

 しかし、この検査が陰性でも食物アレルギーの症状が出現する場合や、食物アレルギーがないのに検査で陽性になることがあります。また検査の値からアレルギー症状の重症度を推定することはできません。

 このように血液検査は万能ではありません。また、多品目の食材に関する血液検査を行うことによって不必要な食物除去を行ってしまい、栄養不足になるといったデメリットが生じてしまう場合もあります。また、離乳食前に血液検査を行い、それによって本来はアレルギーがないのに不必要な食物除去につながることも多く、むやみに血液検査を行うことはお勧めできません。


検査する場合は必要最低限の項目で

 全身にアトピー性皮膚炎があり、食物アレルギーを発症するような高リスクのお子さんの場合では、あらかじめ血液検査を行うことがあります。しかし、その場合も必要最低限の項目に絞り、不必要な除去につながらないように気を付けています。

 食物アレルギーが心配な場合は、初めて食べる食材は少量から摂取を開始し、徐々に増やし、そこでアレルギー症状がある場合は血液検査を行うことをお勧めします。


血液検査は万能ではありません。初めて食べる食材は少量から始めて
熊本地域医療センター
医師三角 祥子