あれんじのページ

「あれんじ」 2015年7月1日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
赤ちゃんとペット

 室内でペット(ネコ)を飼っています。もうすぐ赤ちゃんが生まれますが、何に気をつけたらいいですか。

 屋外か特定の部屋で飼うのもひとつの方法お母さん(妊婦)も赤ちゃんも注意して

アレルギーの原因や先天性の病気を起こすことも

 ペットは、心が癒やされる一方で、赤ちゃんのアレルギーの原因になったり、先天性の病気を起こしたりすることがあります。
 動物によるアレルギーの原因として多いのがネコだといわれています。ネコの皮膚や唾液に原因となるアレルゲンが存在し、それに直接触れたり、空気中から取り込んだりすると、アレルギー性結膜炎、鼻炎やじんま疹などを起こすことがあります。慢性の症状として気管支ぜんそくやアトピー性皮膚炎を起こすこともあります。
 イヌなど他の動物でも、それぞれのアレルゲンによって同様の症状が起こります。
 血液検査によってアレルギーの有無をおおまかに知ることができます。ペットに対するアレルギーがあれば、屋外で飼育する、ペットを飼う部屋を決めておく、なども一つの方法です。
 アレルゲンは空気中に広がるので完全に除くことはできませんが、ペットを定期的に洗い、赤ちゃんの部屋には入れないようにしましょう。


妊娠中に心配なトキソプラズマ感染症

 妊娠中のペットの飼育で心配なのは感染症です。その中でもトキソプラズマ原虫はネコのふんに含まれていることがあり、妊娠中に初めて感染すると胎児の脳などに影響を与える先天性トキソプラズマ症を起こすことがあります。
 トキソプラズマ感染症に一度かかったことがある妊婦は、ほとんど感染の心配はありません。ネコが身近にいる場合には、既に感染したことがあるかどうか妊娠前に検査を受けておくとよいでしょう。妊娠中にペットの世話をするときは手袋をするなど、直接触らないように注意してください。


熊本大学大学院
生命科学研究部
小児科学分野
准教授 中村公俊