【見る・知る・感じる 熊本まつり探訪】
藤崎八旛宮例大祭
飾り馬と勢子(せこ)たちが 秋空の下、駆け抜ける |
千年以上の歴史持つ 放生会(ほうじょうえ)に由来する秋祭り |
熊本に秋の訪れを告げる「藤崎八旛宮例大祭」。にぎやかなラッパの音と威勢のよい勢子たちのかけ声に跳ね、走る飾り馬。毎年、約70団体が飾り馬を奉納するだけに各団体ごとの息のあった行列に、毎年多くの見物客が詰めかけます。 |
清正の帰還参りから続く「随兵(ずいびょう)」 |
「随兵」の呼び名でも知られる同祭。これは、加藤清正が朝鮮出兵から無事帰還したお礼参りに、兵を従えていたことが始まりと言われています。神幸式は、騎馬神職を先頭に、三基の御神輿(ごしんよ)、御神馬(ごしんめ)の厳かな歩みに始まります。その後ろには、神霊を守る随兵が続き、神と人がともに和み楽しむために、獅子舞、飾り馬が奉納されます。本宮を出発し、御旅所(おたびしょ)へ。そして再び本宮まで帰るこの行列は、鎮座した神様が氏子の様子を見渡す祭事とされてきました。 |
【教えてください】「随兵行列の今昔」 |
現在、藤崎宮は熊本市井川淵町にありますが、明治10年の西南の役で宮社が焼失するまでは熊本城内にありました。当時の随兵行列がどこを通っていたのか、今となっては分からなくなってしまいましたが、おそらく、藤崎宮から新町へ向かう現在のルートとは、逆だったのではないかと言われています。 |