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「あれんじ」 2015年3月7日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
思春期早発症

Q 思春期早発症という言葉を聞きました。どういった状態を言いますか? また男女ともに起きるのでしょうか?

個人差が大きい思春期の進行

 成人らしい体つきや働きが始まる第二次性徴、その始まりから子どもとしての成長の終わりまでを思春期と呼びます。

 男の子は10歳ごろに精巣が大きくなり12歳ごろに発毛が見られ、14歳ごろに声変わりをする、の順番に進みます。女の子は9〜10歳ごろに乳房が大きくなり10〜11歳ごろに発毛、12歳ごろに初潮が見られる、の順番に進みます。

 これらの進行の時期に個人差が大きいことも特徴です。

 この時期、男の子は25〜30p、女の子は20〜25pほど身長が伸びると言われています。男の子は変声、女の子は初潮を認めると、そろそろ身長の伸びが終わりに近づいているサインです。

 思春期早発症とは、これらの変化が通常よりも早く始まることです。おおよその目安は、女の子で7歳半より早く始まる乳房腫大、男の子では9歳より早く始まる精巣容積の増大です。極端に早いときは、頭蓋内腫瘍やホルモン産生腫瘍などの原因となる病気が隠れているかもしれません。また、身長の伸びが早く止まる心配もあります。


骨年齢評価やホルモン検査などで診断

 診断には、どの程度進んでいるのかを身体診察で確認するほかに、手の骨のX線撮影による骨年齢評価、血液のホルモン検査、場合によっては頭部のMRI検査などを行うことがあります。必要があれば思春期の進行を一時的に止める治療や、原因となっている病気の治療を行います。

 思春期早発症の相談で一番多いのは、早発乳房と呼ばれるものです。1〜2歳ごろの女の子で一時的に乳房が大きくなり、乳腺の発達も見られます。しかし発毛や性器出血はみられず、1〜2年の経過で元の大きさに戻ってしまいます。治療が必要になることはほとんどありません。気になる時には、かかりつけ医に相談してみてください。


通常より早く始まる思春期の変化 原因となる病気が隠れていることも
熊本大学大学院
生命科学研究部
小児科学分野
准教授 中村公俊